SBI証券で注文したのに、なかなか約定しない。そんなときは、商品の種類、売買が成立する時間、注文条件を順に確認しましょう。約定とは売買が成立することで、注文を受け付けた時点では、まだ購入や売却が完了していない場合があります。
ただ、「注文中」のまま株価が動いていると、待っていてよいのか、注文を変えたほうがよいのか迷いますよね。指値に届いているように見える場合や、成行で注文した場合は、なおさら理由が分かりにくいでしょう。
私もSBI証券で成長株への長期投資や新NISAを利用しています。この記事では、国内株式の指値・成行から、S株、米国株、投資信託まで、原因と確認方法を整理します。ご自身の注文照会画面と照らし合わせてみてください。
取引ルールは2026年10月28日に確認した情報に基づきます。主に現物株式と投資信託を対象にしています。
約定を待つ前に、注文状況を確認しよう
Contents
注文照会で、何を注文したのか、今どの状態なのかを確認することが出発点です。保有残高に表示されていないという理由だけで、注文が失敗したとは判断できません。
国内株式をPCで確認する場合は、「取引」から「国内株式」の「注文照会/取消・訂正」へ進みます。株アプリでは「注文照会」が確認先です。未約定の注文だけを見ていると成立済みの注文を見落とすため、表示条件にも注意してください。
出典:SBI証券「株式注文の訂正方法」、SBI証券「未約定注文一覧」

商品によって確認するところが違う
同じ「約定しない」でも、通常の株式とS株、投資信託では成立の仕組みが違います。まず、次の表で自分の注文に当てはまる行を確認してください。
| 注文した商品・方法 | 確認すること | 次の行動 |
|---|---|---|
| 国内株式の指値 | 指値、売買注文の状況、執行条件、有効期限 | 希望価格で待つか、条件を変更するか判断する |
| 国内株式の成行 | 取引時間、特別気配、売買停止、執行条件 | すぐ成立しない理由がないか確認する |
| S株 | 注文時間と所定の約定タイミング | 予定前なら待ち、予定後なら注文状態を確認する |
| 米国株 | 米国市場の取引時間、休場日、価格条件 | 日本時間との違いも含めて照合する |
| 投資信託 | 商品別の約定日、注文状態、反映時期 | 注文日だけで判断せず、予定日を確認する |
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注文中・一部約定・失効はどう違う?
「注文中」はまだ成立を待っている注文、「一部約定」は注文数量の一部が成立した状態です。一部約定なら、すでに売買が成立した数量と、残っている数量の両方を確認します。
「失効」は、有効期限や取引条件などにより、その注文が効力を失った状態です。同じ注文を出し直す前に、注文詳細に理由が表示されていないか確かめてください。商品や画面によって表示名が異なるため、文字だけでなく注文数量・約定数量・残数量も見ます。
再注文する前に確かめること
- 該当する注文が残っているか。
- すでに全部、または一部が約定していないか。
- 取消・失効などで注文が終了しているか。
「まだ保有画面に出ていない」と「注文が存在しない」は別です。注文を重ねる前に、履歴まで確認しましょう。
指値に届いたのに約定しないのはなぜ?
指値と同じ価格で取引があっても、自分の注文まで売買が回ってくるとは限りません。注文には価格や時間による優先順位があるためです。
通常の取引中は、同じ価格なら先に出された注文が優先されます。その価格で売買できる数量が先行する注文で尽きれば、自分の注文は残ります。ただし、前場・後場の始値を決める場面などには、注文を同時に受け付けたとみなす例外があります。
出典:SBI証券「注文した値段が付いているのに約定しない理由」
現在値と、実際に売買できる価格は違う
現在値は直近に売買が成立した価格で、その価格で今すぐ希望数量を売買できるという保証ではありません。売り注文と買い注文の価格・数量が並ぶ「板」も確認します。
買い指値なら指定価格以下、売り指値なら指定価格以上で成立することが条件です。しかし、その条件を満たす相手の注文が必要になります。チャート上で指値に触れたことだけで、必ず成立するわけではありません。
また、東証などの取引所とPTS(私設取引システム)は別の市場です。確認している株価の市場と、注文の発注先も照合してください。SORは複数の市場などを比較して発注先を判定する仕組みで、注文詳細には実際の発注・約定状況が表示されます。
出典:日本取引所グループ「売買成立の方法」、SBI証券「SOR注文に際してのご注意事項」
寄付・引け・逆指値の条件も確認する
注文に執行条件を付けている場合は、価格だけでなく、いつ注文が有効になるかも確認します。寄付は前場や後場の最初の売買、引けはそれぞれの最後の売買を指します。
例えば「引指」は引けに執行する指値注文です。日中に指定価格で取引があっても、それだけでは成立しません。「寄指」も寄付に執行する条件なので、通常の指値注文とは有効になる場面が違います。
逆指値では、設定した参照価格への到達をきっかけに、指定した指値または成行で注文が発注されます。条件に到達して発注されたことと、売買が成立したことを分けて確認してください。
出典:SBI証券「執行条件付注文について」、SBI証券「逆指値注文」
成行でも約定しないことはある?
はい、成行注文でも、取引時間外や売買が成立する条件を満たしていない場面では約定しません。成行は価格を指定しない注文方法であり、いつでも直ちに売買が成立するという意味ではありません。
私自身は、基本的に大型株を寄付の成行で注文しており、これまで約定せずに困った経験はありません。ただし、これは私の取引での経験です。成行注文でも、売買停止や注文の偏りなどによって成立しない場合があるため、注文後の結果確認は必要です。
昼休みや取引終了前はどうなる?
東証の通常の立会時間は、前場が9:00〜11:30、後場が12:30〜15:30です。昼休みや休場日などに注文を受け付けても、その時点で東証の立会取引が行われるわけではありません。
後場の終了前にも注意が必要です。15:25からは終値を決めるための注文受付時間に入り、15:30に注文をまとめて突き合わせます。この間は、それまでのように注文が合うたびに連続して売買が成立する時間ではありません。
「まだ15:30になっていないのに動かない」と感じたら、現在時刻と市場の取引方法を確認してください。これは東証の説明で、PTSや外国市場には別の時間・ルールがあります。
出典:日本取引所グループ「売買立会時」、日本取引所グループ「クロージング・オークション」
特別気配や売買停止では待つことがある
売買注文が一方に偏っている場合や、売買が停止されている場合は、成行でもすぐには成立しません。成行注文が優先されても、売買相手や市場の成立条件が必要だからです。
特別気配は、急激な価格変動を避けるため、気配を示して反対側の注文を呼び込む仕組みです。ストップ高・ストップ安の場面でも、注文した全員に売買が成立するとは限りません。板の表示や銘柄の売買状況を確認しましょう。
S株の約定はいつになる?
S株は、注文した時間帯に応じて決まるタイミングで売買されます。成行と表示されていても、通常の単元株のように注文直後の成立を前提とする取引ではありません。
注文時間から予定を確認する
東証銘柄の通常の営業日では、注文時間と約定の基準は次の関係になります。注文を受け付けた時刻を、注文照会で確認してください。
| 注文時間 | 約定の基準 | 通常の時刻 |
|---|---|---|
| 0:00〜7:00 | 当日の前場始値 | 9:00 |
| 7:00〜10:30 | 当日の後場始値 | 12:30 |
| 10:30〜14:00 | 当日の後場終値 | 15:30 |
| 14:00〜24:00 | 翌営業日の前場始値 | 翌営業日9:00 |
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例えば、通常の営業日の午前中に注文しても、注文した時間帯によっては後場の開始や終了まで待つことになります。表の時刻は通常の目安で、その時刻の成立や画面更新を保証するものではありません。
非営業日の注文は、次の営業日の7:00までの注文として扱われます。また、締切直後の注文はシステム処理上、直前の受付時間帯に含まれる場合があるため、境界の時刻では実際の注文状況を優先して確認してください。
予定を過ぎたら失効の有無を見る
予定を過ぎても成立しない場合は、値が付かなかったのか、注文が失効したのかを確認します。S株も、受け付けた注文が必ず成立するわけではありません。
前場に成立しなかった注文は後場始値での取引になりますが、そこでも成立しなければ失効する扱いです。大引けでストップ配分となった場合も、S株への配分はありません。
また、注文後の買付余力の再計算によって余力不足となり、失効する場合があります。予定時刻を過ぎたら同じ注文を繰り返すのではなく、注文照会と余力を確認してください。
S株そのものの特徴や使い方は、SBI証券でS株を始める前に知りたいメリットとデメリットでも説明しています。
米国株と投資信託は何を確認する?
米国株では現地市場の取引時間、投資信託では商品ごとの約定日を確認します。国内株式と同じ感覚で「注文してから何分たったか」だけを見ると、正常な待ち時間を見誤ることがあります。
米国株は日本時間の取引時間に注意
SBI証券が案内する米国株の通常取引時間は、日本時間で標準時間が23:30〜翌6:00、サマータイムが22:30〜翌5:00です。日本の日中に通常取引の注文を受け付けても、その場で売買が成立するわけではありません。
米国の休場日や短縮取引日も確認してください。日本が平日だから米国市場も通常営業とは限りません。取引時間内なら、指値、注文の有効期限、約定数量と残数量を見ます。
米国株アプリでは「注文照会」から、対象注文の詳細と約定結果を確認できます。注文が見つからなければ、検索期間や表示条件を変えて探してください。
出典:SBI証券「外国株式取引の各国マーケットオープン時間」、SBI証券「米国株の注文状況を確認する」
投資信託は成立日と画面への反映日を分ける
投資信託の約定日は銘柄ごとに異なります。商品詳細の「注文情報」と、発注済み注文に表示された約定日を確認しましょう。
SBI証券のFAQでは、約定の反映は約定日の翌日と案内されています。約定日を迎えたことと、保有画面に表示されたことは、同じタイミングとは限りません。
PCでは「取引」→「投資信託」→「注文照会(取消)」、スマートフォンサイトでは「メニュー」→「投資信託」→「保有資産・注文状況」→「注文中」が確認先です。積立なら、設定があるだけなのか、すでに注文が出ているのかも分けて見てください。
注文を変更する前に確認したいこと
注文を変更するときは、残っている注文と、変更後に受け入れる価格・数量を確認します。早く成立させたいという気持ちだけで条件を変えると、当初の予算や購入方針から外れる可能性があります。
訂正・取消は完了したところまで確かめる
取消や訂正の操作をした後は、注文照会で処理結果まで確認してください。操作を受け付けた段階と、注文の取消・訂正が完了した段階は区別して扱います。
国内株式では、未約定注文の価格訂正が可能です。一方、株数や執行条件など、訂正で変更できない項目もあります。株数を変える場合は、元の注文を取り消してから再発注する扱いです。
S株は注文訂正ができず、取消ができるのも注文受付時間内に限られます。商品によって操作の条件が違うため、取消ボタンがあると思い込まず、対象注文の画面を確認しましょう。
出典:SBI証券「国内株式の価格・株数の訂正方法」、SBI証券「S株の注文取消・訂正の注意事項」
長期投資でも購入条件は大切にする
長期保有を考えていても、自分が納得できる購入条件を確認してから注文を変えましょう。成立を早めるために価格の指定を外すことは、受け入れる価格の範囲を変える判断でもあります。
私にとっては、S株で生じる約定価格の違いも、長期保有という方針の範囲で受け止められるものです。ただし、購入価格の上限を厳密に決めている場合には、同じ考え方は当てはまりません。使う注文方法は、自分が何を優先するかに合わせて選びましょう。
価格を変える前の判断
- 当初の指値には、どのような理由があったか。
- 変更後の価格や数量でも、予定した予算に収まるか。
- 急いで購入する必要があるか。
約定させることだけを目的に、購入条件を変えないようにしましょう。売買が成立する仕組みを理解したうえで、待つか、条件を変えるかを選べれば十分です。
原因が分からない場合は?
商品別の予定や注文条件を確認しても説明がつかない場合は、注文の情報を整理してSBI証券へ確認します。公式サイトのお知らせで、障害や取引制限に関する案内がないかも確認してください。
問い合わせの際には、銘柄名、注文番号、注文時刻、価格・数量、表示されている状態やエラー文を手元に用意すると、状況を説明しやすくなります。注文・約定の個別確認は一般的なWEBお問い合わせフォームの受付対象外とされているため、公式サイトで取引内容に合う窓口を選んでください。
よくある質問
指値注文が約定しない場合も手数料はかかりますか?
いいえ、国内現物株式で全数量が未約定のまま終了した注文には、約定に対する売買委託手数料は発生しません。売買委託手数料は約定代金を基に計算されるためです。一部が成立している場合は、その約定分について、ご自身のコースや無料化条件に応じた扱いになります。
注文中に買付余力が減っていても、その全額が支払済みとは限りません。注文時の拘束額と、約定後に確定する代金・手数料は分けて確認してください。
出典:SBI証券「国内株式委託手数料」、SBI証券「注文詳細の概算金額について」
約定しなかった注文は翌日も残りますか?
当日中の注文なら翌日には残りません。期間指定などの注文は、有効期限や商品、執行条件によって扱いが異なります。
期間指定をしていても、取引条件によって失効する場合があります。翌営業日に売買するつもりなら、注文照会で実際に注文が残っているかを確認しましょう。
出典:SBI証券「執行条件付注文について」、SBI証券「注文期間と失効の表示」
S株は約定する前なら、いつでも取り消せますか?
いいえ、S株の取消は注文受付時間内に限られます。まだ約定していなくても、取消可能な時間を過ぎていれば取り消せません。
また、数量などの訂正はできないため、変更する場合は取消可能な時間内に取り消し、処理結果を確認してから再発注します。
保有画面に出てこない場合、もう一度注文してもよいですか?
元の注文が成立しておらず、有効な注文も残っていないことを確認できた場合に、再注文を検討してください。保有画面に表示がないだけでは、注文の失敗とは判断できません。
とくに投資信託は、約定と画面への反映に時間差があります。注文照会で成立日や状態を確認してから判断しましょう。
注文状況を確かめて、次の行動を決めよう
SBI証券で約定しないときは、商品の仕組みと実際の注文状態を照らし合わせると、確認するところを絞れます。指値に届いた、成行で出したという情報だけでは、成立するかどうかは決まりません。
待つか、条件を見直すかの確認順
- 注文照会で、商品・注文状態・約定数量を確認する。
- 指値は価格と執行条件、成行は取引時間と売買状況を見る。
- S株は注文時間、米国株は現地市場、投資信託は商品別の日程を確認する。
- 注文を出し直す前に、元の注文の取消・失効・約定結果を確かめる。
まずは注文照会を開き、該当する注文の状態を確認してみてください。そのうえで、自分の予算と購入方針に照らし、待つか、注文条件を変えるかを判断しましょう。