SBI証券のNISAで保有している商品は、対象商品の取引画面から売却できます。銀行口座でお金を受け取るには、売却注文のあとに、受渡日と出金可能額を確認して出金手続きを進めます。
ただ、初めて売るときは「一部だけ売れるのか」「いつ銀行に入るのか」「画面の金額が減っているのはなぜか」と迷うこともあるでしょう。注文を受け付けた時点で、すぐ現金を引き出せるわけではありません。
私自身もSBI証券で新NISAを利用し、米国株を売ったあと、日本円に戻す方法が分からずサポートセンターに電話した経験があります。この記事では、投資信託の売却方法、米国株の代金を日本円に戻す方法、銀行口座への出金までを、公式情報と私の経験を交えて説明します。
売りたい商品を確認し、お金を受け取るまでの流れを押さえておきましょう。
情報確認日:2026年10月30日。画面やサービスの条件が変更された場合は、ログイン後の表示と最新の公式案内をご確認ください。
売却から銀行口座への入金までの流れ
Contents
売却注文、約定、受渡、銀行口座への出金は、それぞれ別の段階です。「売却を申し込んだ日」と「銀行でお金を使える日」を分けて考えると、確認する場所が分かります。
| 段階 | 何が起きるか | 確認すること |
|---|---|---|
| 売却注文 | 商品を売る指示を出す | 銘柄・預り区分・金額や数量・締切日時 |
| 約定 | 売買が成立する | 注文の成立状況・約定日・約定価格 |
| 受渡 | 商品と売却代金を精算する | 受渡日・受渡金額 |
| 出金 | 証券口座から銀行口座へ送金する | 出金指示可能額・振込先・出金予定日 |
※↔スワイプして表を見る

銀行との自動振替サービスを利用している場合は、お金の移動方法が異なります。通常の出金手続きと、自動で移動する契約を分けて確認してください。
投資信託と株式では操作が違う
投資信託は投資信託の取引画面、国内株式は国内株式の取引画面を使います。同じNISAでも、保有している商品の種類によって注文方法や日程が変わります。
例えば、オルカンなどの投資信託は金額や口数を指定して売却します。一方、国内株式では株数などを指定し、売買の成立状況を確認します。米国株式では、受取通貨や円に戻す手続きの確認も必要です。
以下は投資信託を中心にした注文手順です。株式を売りたい場合は、投資信託向けのアプリや操作手順をそのまま当てはめないようにしましょう。
投資信託の売却注文を出すには?
保有ファンドから売りたい商品を選び、預り区分と売却する金額・口数を指定します。同じファンドをNISAと特定口座の両方で持っている場合は、どちらの保有分を売るかを確認してください。
PCでは保有ファンドから進む
PCでは、投資信託の「保有ファンド」画面などにある、対象商品の「売却」から注文画面へ進みます。私の普段の取引もPCが中心です。
- 保有ファンドから、売りたい商品の「売却」を選びます。
- 対象商品の名称と、売却するNISAの預り区分を確認します。
- 金額売却・口数売却など、保有状況に応じた取引種別を選びます。
- 売却する金額や口数を入力し、注文申込締切日時を確認します。
- 取引パスワードを入力して確認画面へ進み、内容を確かめて発注します。
注文確認画面では、商品名だけでなく預り区分まで見直しましょう。発注後は注文履歴を開き、受け付けた内容が意図どおりになっていることを確認します。
アプリでは保有銘柄から進む
投信つみたてアプリでは、「口座管理」の「保有銘柄」から対象ファンドの売却へ進みます。SBI証券のアプリには用途の異なるものがあるため、ここでは投信つみたてアプリの手順を示します。
- 「口座管理」で「保有銘柄」を開きます。
- 売りたいファンドの「売却」を選びます。
- 売却金額または口数と、取引パスワードを入力します。
- 「注文確認」で内容を確認し、「注文発注」を選びます。
確認画面まで進んだだけでは、注文は完了していません。完了表示と注文履歴を確認してから操作を終えてください。
一部だけ売る場合と全部売る場合
一部だけ売る場合は金額または口数を指定し、すべて売る場合は画面の「全売却」「全額」などを選びます。選べる方法は保有種別や画面によって異なります。
生活費などに使う金額が決まっているなら、必要額と注文可能額を照らし合わせます。全部売りたい場合は、表示された注文可能額を手入力する方法と、全売却を選ぶ方法を混同しないようにしてください。
同じファンドを買い付けた直後や移管入庫の直後は、まだ残高に反映されていない分も全売却の対象になることがあります。積立や追加購入と時期が重なっていないかも確認しましょう。
出典:SBI証券「売却するファンドを同時期に買付や移管入庫する場合」
売却した代金はいつ使える?
銀行で使えるようになる日は、商品の受渡日と出金手続きの日程によって決まります。投資信託は銘柄ごとに約定日や受渡日が違うため、「NISAなら何日後」と一律には決められません。
約定日と受渡日は別の日になる
約定日は売買が成立する日、受渡日は商品と代金を精算する日です。投資信託では、注文時に表示されている基準価額が、そのまま売却価格になるとは限りません。
注文画面や銘柄の詳細で、注文申込締切日時、約定予定日、受渡予定日を確認してください。締切後の注文や、土日・祝日・ファンドの休場日を挟む注文では、日程が後ろにずれる場合があります。
国内株式の通常の取引では、受渡日は約定日の2営業日後です。例えば、祝日がなければ月曜日の約定に対する受渡日は水曜日になります。この日程を投資信託にそのまま当てはめることはできません。
買付余力が増えても出金できるとは限らない
銀行へ送れる金額は、「買付余力」ではなく、出金画面の「出金指示可能額」で確認します。買付余力は次の購入に使える金額で、銀行へ出せる金額とは一致しない場合があります。
投資信託の売却代金が買付余力に反映されるのは、原則として約定日の翌日です。ただし、出金指示可能額には、表示されている出金予定日までに受渡が到来しない代金は含まれません。
出金できるかは金額と日付をセットで確認
「出金指示可能額」に必要な金額があり、「出金予定日」が支払期限に間に合うかを確認します。売却注文の受付や買付余力への反映だけで、銀行への入金が済んだと判断しないようにしましょう。
出典:SBI証券「ファンドを売却する」、SBI証券「出金できる金額の確認」
米国株の売却代金を日本円に戻すには?
米国株の売却代金を日本円で使いたい場合は、売却時の決済方法を確認します。円貨決済なら日本円の残高に、外貨決済なら米ドルの残高に反映されます。購入時に日本円を使った場合も、売却時の決済方法まで確認してください。
私は円に戻す方法で迷いました
2026年4月頃、私は新NISAで保有していた米国株を、購入時の2倍近くになったところで売却しました。購入時は日本円で買えたのですが、売却後に日本円へ戻す方法が分からず、サポートセンターに電話しました。
同じ頃に、日本の投資信託も一部売却していました。そちらの操作では迷わなかったのですが、米国株では、売ったあとに日本円で受け取るまでの手続きが分かりませんでした。
米国株を売って生活費などに使う予定なら、売却注文だけでなく、受け取る通貨と銀行への出金まで確認しておくと、私のように途中で手が止まるのを防げます。
米ドルで受け取った場合は為替取引を使う
米ドルの残高を日本円へ交換する場合は、SBI証券の「為替取引」で米ドルを売却します。株式を売る操作と、通貨を交換する操作は別です。
- 売却注文の決済方法と、現在の米ドル残高を確認します。
- Webサイトの「取引」から「為替取引」を開きます。
- 米ドルの「売却」へ進み、売却可能な数量の範囲で交換する金額を指定します。
- 適用レートや受渡日など、画面に表示される条件を確認して注文します。
- 為替取引の注文照会で成立状況を確認し、日本円の出金指示可能額と出金予定日を確かめます。
この画面での「売却」は、米ドルを売って日本円を受け取るという意味です。すでに円貨決済で売却して日本円の残高に反映されている場合は、同じ代金を改めて交換する必要はありません。
交換できる数量が想定より少ない場合は、株式取引の受渡日や、ほかの注文に使われている資金がないかを確認します。実際に受け取る日本円の金額は為替レートにも左右されるため、株価の値上がり率だけでは決まりません。

銀行口座へ出金する手順
通常の出金は、ログイン後の「入出金」から「出金」「円貨出金」へ進み、登録した銀行口座への送金を指示します。出金先には、SBI証券に登録している振込先金融機関口座が使われます。
- 「入出金」から「出金」「円貨出金」を開きます。
- 振込先の銀行・支店・口座情報を確認します。
- 出金指示可能額と出金予定日を確認し、出金する金額を入力します。
- 取引パスワードを入力し、「出金指示確認」へ進みます。
- 画面の案内に従ってメールで届く認証コードなどを入力し、出金指示を確定します。
- 操作履歴で受付状況を確認し、予定日には銀行側でも入金を確認します。
入力後の確認画面で止まらず、受付完了まで進むことを確かめてください。銀行口座を変更した直後は、変更手続きが完了しているかにも注意が必要です。
通常出金の予定日を確認する
通常出金は、営業日の16時前に指示した場合は翌銀行営業日、16時以降に指示した場合は翌々銀行営業日が出金予定日です。これは出金指示可能額の範囲で受け付けられた場合の日程で、売却注文から数えた日数ではありません。
例えば、祝日のない週に月曜日の午前中に通常出金を指示した場合、予定日は火曜日です。月曜日の16時以降なら水曜日になります。実際には、注文時の画面に表示される予定日を確認してください。
通常出金で当日中の振込はできません。SBI新生銀行の対象口座では、所定の契約によりリアルタイム出金も利用できますが、利用可能額やメンテナンス時間などの条件があります。
自動で銀行へ移る契約もある
預り金自動スィープサービスを契約している場合は、通常、受渡日に合わせて売却代金が対象の銀行口座へ自動で移ります。出金先口座を登録しただけの場合とは、資金の動きが異なります。
対象にはSBIハイブリッド預金やSBIハイパー預金があり、受渡日に残高が反映されたあと、銀行側で振替や出金を進められます。ただし、日計り取引などが関係すると受渡日に移動しない場合があります。
「証券口座に現金が見当たらない」ときは、注文状況に加えて、こうした連携口座の残高も確認してください。自動スィープと通常出金を重ねて操作する前に、どこに資金があるかを確かめましょう。
出典:SBI証券「売却代金がスィープ専用銀行口座へ移動するタイミング」
売却金額が少なく見えるのはなぜ?
売却前の「注文可能額」と、売却後に確定する「受渡金額」は別の数字です。少なく見えた場合は、どちらを見ているのかを確認してから理由を調べます。
注文可能額の5%差は手数料ではない
SBI証券の投資信託の売却画面では、価格変動を考慮して、表示された基準価額による評価額から5%差し引いた注文可能額を表示します。この差だけを見て、5%の手数料がかかったと判断することはできません。
例えば、評価額が10万円なら、計算上の注文可能額は9万5,000円です。これは表示の仕組みを説明する仮の例で、売却によって5,000円の損失が確定したという意味ではありません。
保有分をすべて売りたい場合は、画面の「全額」「全売却」を選びます。実際の受取額は約定価格や商品ごとの費用によって決まるため、注文時点の評価額と同額になる保証もありません。
手数料や信託財産留保額を確認する
実際にかかる費用は、対象ファンドの売却手数料や信託財産留保額の欄で確認します。NISAの非課税扱いと、商品の費用がかかるかどうかは別の話です。
信託財産留保額は、途中解約する人と保有を続ける人の公平性を確保するため、売却代金から差し引いてファンドの資産に残す金額です。設定の有無や割合は商品によって異なります。
売却後の明細を見るときは、約定価格、売却した口数、費用、受渡金額を照らし合わせます。注文時の概算表示だけで損益を決めつけないようにしましょう。
長期保有を続ける分と使う分を分ける
売却する前に、必要なお金を取り崩すのか、投資方針を変えるのかを整理しておきましょう。値上がりしたという理由だけで売ると、購入時に考えていた保有方針から離れることがあります。
私が売却した米国株は、その後、大きく値下がりしました。結果だけを見れば、悪くないタイミングで売れたと思っています。
ただ、本来は長期投資をするつもりで、新NISAで購入した株でした。売却後に下がったという結果と、当初の方針に沿って判断できたかどうかは、分けて考える必要があると感じています。
この経験から、今後の新NISAでの投資は、10年単位の長期保有を基本にしたいと考えています。これは私自身の今後の方針で、すでに10年間保有した実績や、同じ期間を持てば利益が出るという意味ではありません。
一方、生活の支払いなどで現金が必要なら、一部売却も選択肢になります。「いくら必要か」「いつ使うか」「どの商品を保有し続けたいか」を先に決め、その条件に合わせて売却する範囲を考えましょう。
非課税枠の再利用は翌年以降
新NISAで売却した商品の取得金額に相当する非課税保有限度額は、翌年以降に再利用できます。売却した代金が、その年の年間投資枠として戻るわけではありません。
例えば、100万円で購入した商品を150万円で売った場合、翌年以降に再利用できる総枠は100万円分です。これは制度を説明する仮の例で、再購入するときも、その年の年間投資枠の範囲内で買い付けます。
現金が戻る時期と枠を使える時期は別
売却代金を受け取れても、使った年間投資枠が同年中に復活するわけではありません。また、2023年までの旧NISAの商品は新NISAと別枠で管理されるため、旧制度の商品を売っても、新NISAの総枠が増えるわけではありません。
出典:金融庁「NISAを知る」
▶︎ 関連記事:SBI証券のNISA残り枠をどう使う?確認手順と追加購入の考え方
よくある質問
売却注文は取り消せますか?
投資信託は、注文申込日の締切時間までなら取り消せます。締切時間はファンドによって異なり、締切後は取り消せません。
注文履歴で対象注文を確認し、その商品の注文申込締切日時を確かめてください。売却注文の取消と、銀行への出金指示の取消は別の手続きです。
全部売れば積立も止まりますか?
いいえ、通常の投信積立は、保有商品の売却とは別に積立設定を確認・解除します。今後の購入も止めたい場合は、「積立設定一覧」などで該当する設定を見直してください。
反対に、積立設定を解除しても、保有中の投資信託が自動で売却されるわけではありません。今後の買付と、これまでに買った商品の保有を分けて管理しましょう。
売却するとNISA口座も解約されますか?
いいえ、保有商品の売却とNISA口座の廃止は別の手続きです。投資信託の売却画面にある「解約」は、その投資信託を換金する意味で使われています。
商品を現金化したいだけなら、口座そのものを廃止する手続きと混同しないようにしてください。
売却後も残高が変わらないときは?
注文履歴で、売却注文が受け付けられているか、約定したかを確認してください。注文受付の段階であれば、まだ売買が成立していない可能性があります。
注文申込日・約定予定日・締切日時を確認し、約定後は受渡金額と出金指示可能額を見ます。同じ注文を重ねて出す前に、最初の注文がどの段階にあるかを確かめましょう。
オルカンも同じ方法で売れますか?
はい、投資信託として保有しているオルカンは、保有ファンドから売却する基本手順で進められます。商品名とNISAの預り区分を確認してから、金額や口数を指定してください。
約定日や受渡日は、そのファンドの条件に従います。必要な日に現金を使う予定がある場合は、注文前に日程を確認しましょう。
売却益に税金はかかりますか?
NISA口座内の対象商品の売却益は非課税です。一方、売却損が出ても、特定口座などの利益との損益通算や、損失の繰越控除はできません。
同じ商品を複数の口座で保有している場合は、売却する預り区分を確認してください。この非課税の説明は商品の売却益についてであり、外貨を保有したあとに円へ交換する場合の為替差益など、すべての取引を一括して非課税とするものではありません。
出典:金融庁「NISAを知る」、SBI証券「NISA口座の損失と損益通算」
まとめ
SBI証券のNISAの商品は、保有商品の取引画面から売却できます。銀行口座で受け取るまでには約定・受渡・出金の段階があり、米国株では受取通貨と円への交換も確認します。
現金を受け取るまでに確認すること
- 売りたい商品の種類と、NISAの預り区分を確認する。
- 一部売却か全売却かを決め、注文後は履歴を確認する。
- 商品の受渡日と、出金指示可能額・出金予定日を確認する。
- 受取通貨、振込先口座、自動振替サービスの契約状況を確認する。
- 非課税枠の再利用と、現金の受け取りを分けて考える。
口座画面を開く前に、「いくら必要か」「いつ使うか」「何を残すか」を書き出してみてください。その条件と商品の日程を照らし合わせると、売却する範囲と出金の予定を決めやすくなります。