インターネットの投資顧問サービスの情報を見ると、1か月で株価が2倍になったような情報が数多く掲載されています。
1か月で2倍とは言わないまでも、毎月、急騰する銘柄を見つける方法はあるのでしょうか?
この記事では、再現性が高く、誰でもできる急騰する可能性がある銘柄の見つけ方を書いています。
急騰銘柄を毎月見つける方法は存在するか?
急騰銘柄を毎月見つける方法はあるのでしょうか?
答え:ありません
そんな方法があれば、誰でもすぐに大金持ちになれます。
ましてや、そんな方法が存在すれば、誰も他人には教えないでしょう。
ただし、毎月ではなく、あるタイミングでは、急騰する可能性がある銘柄を見つける方法はあります。
あなたもバフェット氏になれる?
例えば、この方法を実施すれば、誰でも世界一の投資家、ウォーレン・バフェット氏クラスの大金持ちになれる、と言われたとします。
ウォーレン・バフェット氏の2018年の資産額は840億ドルで、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏(1,120億ドル)、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏(900億ドル)に次いで、世界第三位だそうです。
840億ドルといえば、1ドル100円として、8兆4000億円です。
あまりに金額が大きすぎて、ピンと来ません。
ウォーレン・バフェット氏の伝記「スノーボール」によれば、バフェット氏は、会議などで移動される際は、セキュリティ上の理由からプライベートジェット機を利用されるそうです。そして、その気になれば、プライベートジェット機を3,000機買えるだけの資産だそうです。
「この方法を実施すれば、バフェット氏のような大金持ちになれる」
と言われても、とても信じられないでしょう。
ウォーレン・バフェット氏の生涯平均年利はいくら?
じゃあ、そうではなく、
「この方法を実施すれば、毎月2倍とは言わないが、毎月20%は資金を増やせる」
と言われた場合には、どうでしょうか?
20%くらいならば、実現できそうな?
気もしなくはないですね。
じゃあ、バフェット氏の生涯平均年利は、いくらくらいだったのでしょう。
答え:20%/年
なんと、世界一の投資家と誰もが認めるウォーレン・バフェット氏でさえ、
生涯平均年利はたったの年間20%強なのです。月利ではなく、年利なのです。
1956年に最初の投資ファンドを作ったときの資産は約1,000万円だったそうです。
そして、それを毎年毎年、50年間地道に増やすことで、8兆4000億円という、とんでもない資産を築かれたのです。
世界一の投資家でさえ、年間20%強なのですから、毎月2倍どころか、月利20%であっても、完全に夢物語です。
もし、月利20%で運用できたとすると?
もし、仮に、月利20%で、かつ、複利で運用できたと仮定しましょう。
そうすると、100万円の投下資金は、
- 1年後:892万円
- 2年後:7,950万円
- 3年後:70,880万円
- 4年後:631,975万円
- 5年後:5,634,751万円
5年後には、なんと563億円にもなります。
これは、あまりにも現実離れしていますよね。
月利20%を達成した人もいる?
ところが厄介なのが、月利20%どころか、月利50%で一年間運用した人もいるということです。
アメリカの伝説的な投資家ラリー・ウィリアムズは、1987年のロビンスカップという投資コンクールで1万ドルを一年間で113.76倍に増やしたということです。
この記録は、未だに破られていないということですから、こんなことができるのは70億人に1人ということになります。
そして、そんな天才のラリー・ウィリアムズ本人でさえ、「たまたま幸運だっただけで、それを毎年続けているわけではない。年間20%~30%の利益が上げられれば、素晴らしい」と言っています。
やはり一般投資家は、年間10倍などという夢物語はさておき、勝つ見込みの高い方法を地道に実践しましょう。
急騰する可能性が高い銘柄の選び方 3つの方法
急騰銘柄を見つけるのは不可能?
じゃあ、急騰銘柄を見つけるのは不可能と思われるかもしれません。
しかし、タイミングを限定すれば、急騰する可能性が高い銘柄を見つける方法は存在します。
好業績株なのに、明らかに売られすぎの状態
来年度以降も好調な業績が見込まれているのに、ちょっとした悪材料が出て、株価が急落する場合があります。
2019年の1月初頭に、Appleが減益予想を発表。
これを受けて、Appleにスマホ用部品を供給している日本の電子部品メーカー各社の株価が急落しました。
しかし、スマホ市場がそろそろ頭打ちで、Appleも減益するだろうというニュースは、すでに、2018年4月頃にニュースで流れていました。
しかも、IoT時代の到来や電気自動車の普及により、スマホ市場が頭打ちになったとしても、電子部品は供給不足になると言われていたのです。
また、電子部品各社は実際、供給不足により、部品の値上げや工場増設を実施していました。
こんな状況で急落するのは、あまりにもおかしいと思って、太陽誘電(コード:6976)の指標をチェックしました。
すると、PBR(株価純資産倍率)は1倍割れ、PER(株価収益率)も9倍割れと悲惨な状況になっていました。
株価も2018年7月25日につけた高値3,695円から1,542円と60%も下落。
さすがに、下げすぎと思っていたら、2月1日には2,035円と3週間で30%も上げました。
こんなチャンスは年に1回あるかどうかもわかりませんが、こういったチャンスであれば、
数週間で20%~30%の利益になる場合があります。
個別株で何か悪材料が出た際には、売られすぎの状態ではないかをチェックしてみましょう。
もちろん、会社四季報や決算短信で業績予想を確認し、長期的にも業績悪化が予想されている場合は、買ってはいけません。
日経平均が、明らかに売られすぎの状態
日経平均全体が、明らかに売られすぎ、といった状態も稀にあります。
2018年12月25日には日経平均全体のPBRが1倍を割っていました。
これは、企業が持っている純資産よりも時価評価額のほうが安いという状態。
極端に言えば、「1,000万円の価値がある金を900万円で売ります」いったバーゲンに近いものがあります。
日経平均全体で、こんなケースが発生するのは、極めて稀です。
こんな時であれば、日経平均に連動する株式を買えば、短期間で急騰する可能性があります。
先物口座を持っている方であれば、日経平均先物を買えばOKです。
先物取引をする予定がなくとも、口座も作っておきましょう。
また、証券口座しか持っていなくとも、日経平均に連動しているETF、例えば、ダイワ 上場投信-日経225などを購入できます。
ETFとは、通常の株式市場で株と同じように売買できる投資信託のことです。
2018年12月25日の終値で19,680円で購入すれば、一ケ月ほどで、8%ほどの利益になっています。
急落した成長株が上昇トレンドに移ったところ
三番目は、成長株が一旦、急落し、再度、上昇トレンドに移行した場面で購入する方法です。
何を持って、成長株とするかですが、ここでもバフェット氏の銘柄選択術が役立ちます。
様々な指標がありますが、日本市場にあてはめれば、東証一部上場企業であり、毎年、売上も経常利益も30%以上伸びている会社で、かつ、自己資本比率も高く倒産する心配がないような会社です。
これならば、会社四季報をしっかりと読み込めば、誰にでも探すことができます。
こういった成長株は、普段であれば、株価も高くなっており、心理的に買いにくい株です。
しかし、ここ数年で大きく上昇しているため、日経平均の急落時には、それに合わせて、株価も3割前後も落ちているケースがあります。
こういったタイミングを狙って、購入すれば、短期間で20~30%値上がりする可能性があります。
売買で注意すべき3つのポイント
小型株・仕手株の場合と異なり、上記3例は比較的安全な手法ですが、それでも相場に絶対はありません。
売買で注意すべき3つのポイントを記します。
損切価格を事前に設定しておく
上記3つのパターンは、逆張りと言われるパターンです。
相場が売られすぎの時を狙って、仕掛けるやり方ですが、もちろん、更に、売られてドンドン下がる可能性もあります。
したがって、購入価格の〇〇%下がれば、損切するというルールが大切です。
損切の幅は、株によって異なりますが、購入価格から10%も下げれば、損切すべきです。
逆指値注文を設定しておけば、相場下落時に、自動的に売り注文が出されますので、注文が約定すれば、すぐに、逆指値注文を入れましょう。
こうすれば、塩漬け株を持つ心配がありません。
目標価格も事前に設定しておく
損切以上に難しいのが、利食いのポイントです。
予想通りに上がったとしても、どこまで上がるか分かりません。
オススメの方法は、○日移動平均線を終値で下回れば、翌日の始値で売るという方法です。
何日がいいのかは銘柄によっても異なりますので、過去のチャートから判断します。
この方法ならば、相場が上がり続ける限り、相場についていけます。
大きなトレンドが発生した際には、30%以上の利益になることも珍しくありません。
余裕資金を手元に残しておく
せっかくのチャンスが来ても、余裕資金がなければ、株を購入できません。
株式投資をはじめると、常に、株を保有していたい気持ちになります。
しかし、買いたい株がない時期は、現金で保有しておき、チャンスが来た時だけ株を買ったほうが年間を通じての資金効率は良くなります。
まとめ
- 悪材料が出た時や日経平均が急落したときは、成長株・好業績株の絶好の仕込み時期になります。
- 小型株や仕手株で急騰銘柄を探すりも、タイミングを図って、成長株・好業績株を購入しましょう。
こうすることで、結果的に急騰銘柄を安全に買えるようになります。