投資信託とは?

投資信託とは、一般の個人や法人の投資家からお金を集め、ファンドマネージャーと言われる専門家が債券などの複数の商品に投資・運用する金融商品のことです。

現在、日本で購入できる投資信託は、なんと6,000本以上もあると言われています。

初心者は、どの投資信託を買えばいいのか迷いますよね。
この記事では、初心者にオススメの投資信託の買い方を書いています。

投資信託の種類

投資信託にも様々な種類のものがありますが、およそ、以下のような分類ができます。

投資先による分類

  • 国内株式型
  • 海外株式型(インドや中国などの新興国の株やGoogleやAmazonなどのアメリカの株に投資)
  • 国内債券型
  • 海外債券型
  • バランス型(様々な商品を購入するタイプ)

インデックス型か、アクティブ型か?

インデックス型とは?

株式市場では日経平均株価のような様々な指数があります。
有名なものとしては、国内株式では、日経平均TOPIX、アメリカでは、S&P500ダウなど。

これらの指数に連動するような構成で組まれている投資信託をインデックス型と呼びます。

アクティブ型とは?

これに対して、ファンドマネージャーが自身の知識や経験を活用し、各種指標を上回る運用成績を狙って積極運用するタイプの投資信託をアクティブ型と呼びます。

最近であれば、今後の伸びが期待される自動運転に関連する企業の株に集中投資するグローバル自動運転関連株式ファンド、AI関連企業に集中投資するグローバルAIファンドが人気となっています。

一般タイプと上場タイプ(ETF)

一般の投資信託は、1日1回、投資信託の時価評価額に基づいて、基準価格が算出されます。
そして、投資信託の購入価格は、その日、もしくは、翌日の基準価格に基づきます。

しかし、もうひとつETFと呼ばれる上場タイプの投資信託があります。
こちらは、株式と同じように、証券会社を通じ、市場で指値/成行注文で取得しますので、1日のうちでも価格が変動します。

また、ETFはインデックス型の投資信託と同じく、日経平均などの指数連動型の投資信託です。

ブル型とベア型

ほとんどの投資信託は株式の値上がりを狙ったものです。
これをブル型と呼びますが、値下がりを狙ったタイプの投資信託もあります。

これをベア型と呼び、下げ相場では、大きな利益を生みます。

投資信託のメリットとデメリット

これから、投資を始める人にとって、非常に人気のある投資信託ですが、元本保証されているわけではないため、デメリットもあります。
デメリットも十分に認識したうえで、投資信託をはじめましょう。

メリット

低額から始められる

最近では、100円から始められる投資信託も出てきました。
楽天証券では、楽天スーパーポイントを使って、投資信託を購入することもできますので、楽天でポイントを貯めておられるならば、実質ゼロ円からでも投資信託を始められます。

積み立て型投資が可能

銀行の積立預金と同じく、毎月5,000円といったように、コツコツと積み立てることもできます。
なかなかお金が貯まらないという人にとっては、非常にオススメの方法です。

ドルコスト平均法により、長期的な資産形成を期待できる

ドルコスト平均法とは、定期的かつ継続的に一定額の金融商品を購入する投資手法です。
この場合、価格が安いときには、金融商品を多めに買うことができ、価格が高いときには、少ししか買えません。
この特性を利用することで、安いときに、多くの株や投資信託を買うという手法です。

投資で儲ける秘訣は安く買って、高く売ることだと言われていますが、積立方式で投資信託を買うことにより、これが自然と実現できます。

例えば、毎月、投資信託を10,000円ずつ買う場合と基準価格1口ずつを購入する場合を比べてみましょう。

月度 基準価格 購入口数 投資金額
1万円 1口 1万円 1口
1ケ月目 10,000 1.00 1 10,000 10,000
2ケ月目 9,500 1.05 1 10,000 9,500
3ケ月目 8,500 1.18 1 10,000 8,500
4ケ月目 12,000 0.83 1 10,000 12,000
合計 4.06 4.00 40,000 40,000

投資金額は、どちらも同じ40,000円。

当初、基準価格だった投資信託が2ケ月目、3ケ月目と下がってしまいました。
普通なら、悲しいところですが、下がったために、最初の月よりも多くの口数が買えました。
そして、4ケ月目に急騰。

この場合、毎月1口ずつ購入するよりも、0.06口多く購入できます。

日経平均は、1989年12月29日に3万8915円をつけました。
2019年2月2日現在、日経平均株価は、2万788円と、まだ、高値の53%の価格です。

それでも、1989年12月から毎月1万円日経平均に連動するインデックス型の投資信託に積立投資をしていれば、積立資金336万円は、539万円まで増えているそうです。

金融のプロに投資を委託できる

株式投資の場合、数千もある銘柄の中から購入する銘柄を選び、かつ、売買タイミングも自分で図らなければなりません。

投資信託ならば、最先端の金融教育を受けた投資のプロにお金の運用を委託できます。

投資信託のデメリット

元本保証がない

普通預金と違って、元本保証がありません。

特に、株式を中心に運用するタイプの投資信託は、日経平均が暴落するような時期には、ほとんど全ての投資信託も暴落します。

一時的には、投資資金が20%~30%も下がることがあることを認識しておく必要があります。

コストが発生する

投資信託の場合、購入時の手数料以外にも、毎年、信託報酬料が発生します。

投資の技術が上達するわけではない

株式投資の場合、正しい方法で投資を続ければ、投資そのものの技術が上達する可能性があります。
ただし、投資信託の場合、全てをプロに委託しますので、投資そのものが上達するわけではありません。

投資信託の始め方

証券会社に口座を開く

最近では、郵貯や銀行でも投資信託を購入できます。
ただ、今後、末永く投資を続けようとするなら、証券会社に口座を開くことをオススメします。
株式など他の金融商品も買えるからです。

投資信託にかかるコスト

投資信託では、購入時の販売手数料以外にも様々なコストがかかります。

販売手数料

投資信託は、投信信託を運用している会社と投資信託を販売している会社が異なるケースが多いです。
このため、投資信託を購入する際に手数料が発生します。

ただし、最近では、ノーロード投資信託(ノーロードファンド)と言って、投資信託を買うときに手数料がかからないタイプのものも多く出てきました

信託報酬

投資信託の場合は、プロの投資家、ファンドマネージャーにお金を預けて運用してもらう形となります。投資信託会社側から見れば、ファンドマネージャーの人件費等が発生しています。こういった費用を投資家は信託報酬として支払います。

信託報酬費用は投資信託によって大きく異なります。
インデックス型の場合は、0.17%~0.3%/年程度と非常に低いのですが、アクティブ型では、1%~2%と様々です。

その他費用

監査費用解約手数料が発生する投資信託もあります。

初心者のための投資信託の選び方

それでは、初心者が投資信託を始めるには、何から始めたほうがいいのでしょうか?

それは、インデックス型投資信託積立で始めることをオススメします。

初心者はインデックス型投資信託の積立型を選ぶべき理由

信託報酬が安い

インデックス型ならば、アクティブ型に比べて信託報酬料が年率1%程度も安くなります。

投資信託は、何年にも渡って、投資を続けることが原則ですので、たとえ年率1%であっても、10年続ければ、10%も変わってきます。

アクティブ型を選んで、それを上回る運用利回りが得られればいいのですが、実際には、インデックス型以下の運用利回りの投資信託がほとんどです。

もちろん、中には、インデックス型をはるかに上回る成績を出してきている投資信託もあるのですが、これからも成績がいいとは限りません。

それでも、アクティブ型で積極運用の投資信託を買いたい人は、成績上位の投資信託を選びましょう。

以下のサイトでは、投資信託の利回りランキングを期間別(1ヶ月間、1年間、 3年間、 5年間、  10年間)に見ることができます。

http://www.morningstar.co.jp/FundData/FundRankingReturn.do

ドルコスト平均法により、長期的な資産形成を期待できる。

特に、これまで貯蓄の習慣がなかった人は、毎月一定の金額を積み立てることで、長期的な資産構築ができます。

投資信託か?株式投資か?

株式投資の場合、さすがに100円からは実施できません。

しかし、みずほフィナンシャル・グループの株はたったの172.9円(2019年2月2日現在)です。
100株から購入できますので、2万円もあれば、株式投資をスタートできます。

ほとんど余裕資金がない方は、まず、毎月積立型のインデックス型投資信託で、資金を貯めることをオススメします。この方法ならば、長期的に、お金が貯まっていくからです。

しかし、余裕資金がある方ならば、投資信託への一括投資ではなく、正しいやり方で株式投資を進められることをオススメします。

株式投資に上達すれば、将来的には、投資信託よりも大きな利益を得られるからです。