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投資で得られる利益には「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」の2種類があります。この記事では、どちらを狙うべきか?また、それぞれのメリット・デメリットを記入しています。

キャピタルゲインとは?

キャピタルゲインとは、株式や債券、あるいは不動産などの資産を売買することによって得られる売買差益のことです。

例えば、株価1,000円の株を100株購入。その株が狙い通りに上昇し、1,500円で売却したとすれば、500円×100株=50,000円の利益となります(手数料・税金除く)。これがキャピタルゲインです。

株だけではなく、FXや仮想通貨、不動産、金、プラチナ、あるいは、切手やレアなカードなどを売買することでも キャピタルゲインが得られる可能性があります。

つまり、価格が安い時に購入して高い時に売却して得られる売買益のことをキャピタルゲインと呼びます。

また、株の信用取引や日経225先物などの金融先物商品ならば、高い時に売って、安いときに買い戻すことでも利益を得られる可能性があります。こちらもキャピタルゲインです。

同様に、売却することによって損失が出た場合はキャピタルロスといいます。

インカムゲインとは?

キャピタルゲインは、株や不動産を売却した時に得られる利益ですが、一方、インカムゲインは、株や不動産などのを資産を保有している間に得られる利益のことです。

株式では配当金、債券では利子、投資信託では収益分配金、不動産では毎月の家賃収入がインカムゲインに当たり、これらの資産を保有し続けることで、長期に渡って、継続的な収入を期待できます。

一般的にはインカムゲイン狙いのほうがリスクが小さく、キャピタルゲイン狙いのほうがリスクが大きいとされています。

しかし、投資戦略によって、成績は大きく変わってきますので、それぞれのメリットとデメリットを把握して、自分に合った投資戦略を作っていく必要があります。

キャピタルゲインとインカムゲインのメリットとデメリット

一般的に言われているメリット・デメリットは下表の通りです。

メリット  デメリット
キャピタルゲイン ●大きな利益を期待できる ●キャピタルロスが発生する可能性がある
●株を塩漬けにしてしまう危険性がある
インカムゲイン  ●安定した利益を期待できる ●無配当になったり、家賃収入がストップする危険性もある。

それぞれ以下に具体例をあげましょう。

キャピタルゲインの成功例

ウォーレン・バフェット氏の投資戦略はバイアンドホールド型と言われ、将来、株価が10倍になるような銘柄を見つけて、その会社の株を買ったら、10年以上保有し続けるという方法です。

もちろん、株価が10倍になるような株は、ほんの一握りですが、そういった株を見つければ、100万円が10年間で1,000万円以上に上がることもあります。

最近、日本で10倍以上の株価になった会社といえば、兵庫県尼崎市に本社のあるMonotaro(銘柄コード:3064)が有名です。

この会社は、機械工具をインターネットで販売している、いわば、Amazonの機械工具版のような会社です。何度も株式分割を行いながら、株価も着実に上昇しています。株式分割も考慮に入れれば、2009年に33円だった株価は2020年5月には3765円と、なんと100倍以上になっています。

もちろん、この反対に、キャピタルロスが発生するケースもあります。価格が下がっても株を売らなければ、キャピタルロスは発生しませんが、その代わり、塩漬けになる可能性があります。

インカムゲインの成功例

自動車株は、比較的、どの会社も配当が高いのですが、その中でも日産自動車の配当利回りは2016年~2018年までは4%を超えていました。

株価も1,000円前後で安定していたので、多くの長期投資家が日産自動車の株を買っていました。

インカムゲインの失敗例

ここまでは成功例なのですが、ご存知の通り、日産自動車のカルロス・ゴーン元会長は2018年の11月に逮捕されました。そして、逮捕されて以降、株価も業績も右肩下がりを続け、2020年は無配当が予想されています。株価も1,000円から300円台まで下落してしまいました。

コロナの影響もあって、業績が回復する見込みは2020年5月時点では全く立っていません。

トヨタ自動車でさえ、これから生き残りを賭けた戦いが始まると言われているのですから、日産は、さらに厳しい状況が予想されます。

インカムゲイン狙いであっても会社が倒産すれば、配当どころか投資資金を全て失ってしまいます。

このように安定していると思われていた会社の株価もわずか1年半ほどで60%も下がってしまう場合もあり、インカムゲイン狙いだから、必ずしも安全というわけではありません。

同様に、比較的安定とされてきた不動産の家賃収入でさえ、今回のコロナウイルス騒ぎで家賃収入がストップしてしまっている大家さんが数多くいるとのことです。

株式のキャピタルゲイン・インカムゲインの注意点

ここからは株式のキャピタルゲイン・インカムゲインに絞って説明します。

キャピタルゲインを目的にした株式投資の注意点

成長株を買う

Monotaroのような成長株を買うことをオススメします。

もちろん、Monotaroのように10年間で100倍になるような株を見つけることは難しいのですが、それでも以下の3つの基準で考えれば、今後も成長が見込まれる企業を見つけ出すことは難しくありません。

過去5年、毎年、利益が20~30%伸びている

会社四季報を見れば、ここ4,5年の業績が分かります。過去5年間成長を続けているような会社であれば、今年も伸びる可能性が強いです。

市場の伸びが予想されている

2020年で言えば、5G市場が立ち上がることはハッキリしています。したがって、5G関連銘柄は今後しばらくは成長すると思われます。

ROEが高い

ROEとは株主資本利益率と呼ばれる指標です。たとえば、株主資本が100億円あり、利益が30億円ならば、ROEは30億円÷100億円となり、ROEは30%です。ウォーレン・バフェット氏が非常に重視する指標です。この場合であれば、100億円のお金を使って30億円もの利益を出せる会社であれば、その30億円の利益を全て再投資すれば、翌年には130億円のお金を使って、30%の利益、つまり、39億円もの利益が出せるのではないかという考え方です。ROEが30%もある会社は、ほとんどありませんが、前述のMonotaroは毎年30%前後のROEをあげていました。

安い時に買う

Monotaroのような成長株であっても、ずっと右肩上がりに株価が上がるのではありません。

1年のなかで高値と安値を見れば3割程度の開きはあります。したがって、株価が一旦大きく下がって、次に、上昇トレンドに移ったときに買いましょう。

もちろん、成長がストップする場合もありますので、購入価格から何パーセント下がれば、損切するという基準も決めておく必要があります。

インカムゲインを目的にした投資の注意点

過去の配当と来年度の業績予想を参考にする

Yahooファイナンスの配当利回りを見れば、配当利回りが5%を超えている会社の株が多数見つかります。

ただし、その中には毎年高配当を出している会社もあれば、たまたま、ある年だけ配当が高かった会社もあります。

あるいは、株価が急落したため、計算上の配当利回りが急上昇している株もあります。

また、過去の配当は高かったが、今年の業績予想がマイナスになっていれば、配当は下がる可能性が強いです。

会社四季報等を参考に、今回だけではなく、過去の配当と配当利回りが高く、かつ、今年の業績もプラスになっている会社の株を購入しましょう。

安い時に買う

配当狙いであったとしても株は安い時に買いましょう。

例えば、普段、1,000円の株であっても1年間のうちには20%程度下がる場合があります。特に、日経平均全体が急落する場合においては、好業績の会社であっても株価は大きく下がります。

株価1,000円で毎年50円の配当を出している会社であれば、配当利回りは50円÷1,000円=5%です。しかし、もし、この株が800円で購入できたとすれば、50円÷800円=6.25%にもなります。

インカムゲイン狙いであったとしても、株が安くなるのを待ってから買いましょう。

ただし、株価が落ちた原因が業績悪化によるものならば、購入は見送りましょう。配当自体も下がる可能性が強いからです。

キャピタルゲインとインカムゲイン、どちらを狙うべきか?

一般的に安全と思われているインカムゲインですが、日産の例を見ると、インカムゲイン狙いであっても株価が大きく下がってしまうリスクもあります。

また、比較的安定している株であっても1年間のなかで株価の変動は20~30%程度ありますので、できるだけ安いところで買うことが重要となります。

こう考えると、最初からキャピタルゲイン狙いで、成長株安い価格で買ったほうがリスクが少ないように思われます。

Monotaroの配当利回りは0.46%とかなり低めです。しかし、10年前に株価が1/10の頃に購入していたとすれば、現在の配当利回りは4.6%にもなっている計算です。さらに、ここから株価が3倍程度に上昇すれば、なんと配当利回りは13.8%にもなるのです。

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