ダウ

この記事では、株式市場の種類、および、取引時間について説明しています。

株式市場とは?

株式市場(かぶしきしじょう)とは、株式の売買を行う市場のことです。債券市場とともに証券市場を構成しています。

例えば、魚市場の場合は、仲買人や魚屋さん・イオンなどの大手スーパーのバイヤーが集まって、魚を売買しています。

それと同様に、株式市場においては、株式の売買が行われています。

また、上場株式の場合、新株の発行を通じて資本が調達される「発行市場」と、既に発行済の株の売買が行われる「流通市場」のふたつの市場があります。

ただ、「発行市場」は日本では未発達で、東京証券取引所のような具体的な市場をさすのではなく、証券会社が新株の発行、募集などを引き受ける機能、つまり、一般に株式が流通する前の段階のことを「発行市場」と呼んでいます。

既に発行済の株を、投資家と投資家の間で、その時々の時価で、東京証券取引所のような金融商品取引所で売買される市場のことを 「流通市場」 と呼びます。一般的に、株式市場と呼ばれているのは、 「流通市場」 のことです。

「しじょう」と「いちば」について

市場のことを「しじょう」と呼ぶのか「いちば」と呼ぶのか、迷うことがありませんか?

「しじょう」とは、

魚市場・中央卸売市場・証券取引所など商品の売買が現実に行われる特定の場所のことを言います。

「いちば」とは、

  1. 小さな店が集まって食料品・日用品などを常設的に売る所。
  2. 毎日または一定の日に商人が集まって商品を売買する所。生産物をもち寄って交換・売買する所。いち。

のことを言います。

この説明だけでは分かりにくいかもしれませんので、筆者の住んでいる京都の「いちば」を例にとって説明します。

外国人観光客にも非常に人気スポットとなっている「錦市場(にしきいちば)」。

ここは、1.小さな店が集まって食料品・日用品などを常設的に売る所なので、「いちば」です。

また、五重塔で有名な東寺では毎月21日に「弘法さん」という市(いち)が開かれます。

この市では食べ物のお店もありますが、それ以上に布や骨董品(陶器の食器や花瓶)を扱ったお店が数多く出店します。

こちらも、2.毎日または一定の日に商人が集まって商品を売買する所なので、「いちば」です。

これらとは反対に中央卸売市場など、プロが集まる取引所は「しじょう」です。

おおまかな概念としてはプロが主体で取引ルールも厳格に定められていれば「しじょう」、アマチュアが主体であれば「いちば」と呼ばれます。

株式市場は、個人投資家も参加できますが、取引金額で言えば、圧倒的にプロの動かす金額が大きく制度化されているため、「しじょう」と呼びます。

株式市場の種類について

日本には2020年5月現在、東京、名古屋、札幌、福岡の4か所に証券取引所があります。

東京証券取引所(東証)

東京証券取引所は、日本最大の株式市場です。

株式投資をするときにはよく「東証」という言葉が出てきます。これは「東京証券取引所」の略です。また、一般的に「上場企業」といえば、東証に上場している企業のことを指します。

そして、東証には以下の4つの市場区分があります。

東証一部

ほとんどの日本の大企業は東証一部に上場しています。

代表例をあげると

  • トヨタ自動車
  • ソフトバンク
  • NTTドコモ
  • SONY
  • 野村ホールディングス

東証一部に上場すると、就職ランキングもぐっと上昇し、優秀な学生を集めやすくなります。

また、東証一部の上場するような企業であれば、やはりその他の企業と比べると業績も安定しており、このため、株価も比較的安定した推移をします。

初心者のうちは、東証一部上場企業に絞って株式投資をされることをオススメします。

東証二部

一般的に、東証一部より企業規模としては小さな企業が東証二部に上場しています。

よく知られている企業としては、

  • 東芝
  • マックスバリュ西日本
  • 日本KFCホールディングス
  • 帝国ホテル

といった会社があります。

マザーズ

数多くの新興企業が上場している市場です。

よく知られている会社としては、

  • ミクシィ
  • メルカリ
  • ライフネット生命

といった会社があります。

JASDAQ

こちらも数多くの新興企業が上場している市場です。

よく知られている会社としては、

  • 日本マクドナルドホールディングス
  • イオン九州
  • ワークマン

といった会社があります。

名古屋証券取引所(名証)

名証には3つの市場があります。

  • 名証一部
  • 名証二部
  • セントレックス(新興企業向け)

札幌証券取引所(札証)

札証には2つの市場があります。

  • 本則市場
  • アンビシャス(新興企業向け)

「結果にコミットする」で有名なRIZAPグループは札幌証券取引所のアンビシャスに上場しています。

2016年の札幌証券取引所の売買代金は512億8817万円だったのですが、2017年度の年間売買代金は3335億円と、16年度の6倍に達し、名古屋証券取引所の1401億円を初めて、しかも大きく上回り、東京証券取引所に次ぐ国内第2位の市場になりました。

このうちアンビシャス上場のRIZAPグループの売買代金が3179億円であり、株価が前年度末から9割近く高騰したことが主な要因とのことです。

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福岡証券取引所(福証)

福証には2つの市場があります。

  • 本則市場
  • Q-Board(新興企業向け)

市場の移動について

東証二部から一部に昇格する事を「一部指定」

一部から二部に降格する事を「指定替え」

マザーズやJASDAQから東証一部・二部に移ることは「市場変更」

と呼ばれます。

最近、話題になったのは東芝が一部から二部に降格したことです。

ただ、業績の回復により、2020年5月現在、再度、一部復帰の申請をしているとのことです。

ただし、東芝は、過去に巨額の粉飾決算を行い、また、2020年1月には子会社の架空取引も発覚したため、東証の審査はかなり厳しくなりそうとのことです。

株式市場の取引時間

東証で株取引が出来るのは平日の9:00~11:30と12:30~15:00までの計5時間です。

午前中の時間を前場(ぜんば)、午後を後場(ごば)と呼びます。

土日祝日、年末年始は取引所が休みのため売買できません。

年末年始やゴールデンウィークで日本市場が長期の休みに入る時があります。この時に、海外市場で大きな動きがあると、日本の株価も休み前とは大きく離れて寄り付くことがありますので注意が必要です。

年末最後の取引日のことを「大納会」、年始の取引日のことを「大発会」と呼びます。

また、東証以外の市場(名証/札証/福証)は15:30まで開いています。

実際の取引は上記の時間内でしか出来ませんが、株売買の発注自体はインターネット上でサーバーのメンテナンス時間を除いて、いつでも出せます。

日中、相場を見ることができないサラリーマン投資家でも、帰宅後に株価の分析を行い、夜に発注することで投資をすることができます。

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