株式投資で長期的に儲かる人は、投資を始めた人のうち、全体の5%から10%と言われています。

もし、あなたが、これから投資を始めるのであれば、あるいは、これまで損続きならば、長期的に利益を積み重ねて、資産を増やせる可能性の高いシステムトレードを始めてみませんか?

システムトレードのメリット

システムトレードとは?

システムトレードとは、売買ルールを定めて、その売買ルールに則り、忠実に仕掛け~手仕舞いまでを行う売買手法のことです。

もちろん、売買ルールは、過去の統計から判断して、利益が積みあがっていくルールでなければなりません。

システムトレードのルールとは?

様々なアイデアを自分で構築することができますが、有名なものとしては、以下のようなものがあります。

  • 過去20日間の高値を上抜けば、買い。
  • ゴールデンクロスが表示されれば、株を購入する

システムトレードに必須の移動平均線とは?

システムトレードは、上記以外にも様々なアイデアを使えますが、ここでは、代表的なゴールデンクロスを表示するための移動平均線を紹介しましょう。

最近のシステムでは、ほとんどの株価チャートが移動平均線を表示できるようになっています。

移動平均線でも様々なタイプのものがありますが、基本は、株価の終値を〇日平均線で割ったものです。

5日平均線ならば、終値の5日間の合計を5で割った値を5日間の平均価格とし、この平均価格を折れ線グラフでつないだものです。

例えば、以下のような株価の株があったとします。

1日目:100円
2日目:110円
3日目:120円
4日目:140円
5日目:150円 5日目平均価格(5日間):120円
6日目:160円 6日目平均価格(5日間):130円

こうして、5日目の平均価格120円と6日目の平均価格130円を折れ線グラフで結んでいくのが、5日移動平均線です。

一般的には、移動平均には、5日や25日といった数字がよく使われます。

日経新聞の株式欄にも、株価が25日移動平均線を上回ってきたから、上昇トレンドに入ったのではないか?といった記事が頻繁に掲載されています。

ゴールデンクロスとは?

そして、5日や25日の移動平均線を描いていき、短期の移動平均線(5日と25日ならば、5日)が長期の移動平均線を上抜くことをゴールデンクロスと呼び、一般的には上昇トレンド入りとされています。

また、その逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を下抜くことをデッドクロスと呼び、下降トレンド入りとされています。

特に、アメリカのファンドなどはコンピューター売買を盛んに利用しており、何らかの形で売買システムに移動平均線を取り入れていると言われています。

毎年、1~2回くらいはダウが1,000ドル近く下げることがあります。

これは、コンピューターを使ったシステムトレードの場合、各社とも似たような売買システムを採用しており、株価が下落しだすと、ほとんどの売買システムが売りのサインを出すため、一斉に株価が売られることが原因と言われています。

システムトレードのメリット

  • 過去データから、長期的に売買を継続すれば、利益が出ることが期待できる。
  • 投資に関する経験がなくとも、システムの指示に基づいて売買するだけで、一定の成果を期待できる。
  • 感情に振り回された売買を避けることができる。

もちろん、過去に儲かったからと言って、必ず、将来も儲かるとは言えません。

それでも過去5年間の平均では、毎年20%の利益が上がっていたというデータがあれば、安心して売買を継続できるでしょう。

システムトレードのデメリット

  • 継続的に利益の上がるシステムを構築するのには、時間がかかる。
  • 相場経験が長いとシステムの指示に従うのが難しいことがある。

長年、投資をしていると、「この株は、これから急騰するぞ」と思ってしまうことが多々あります(もちろん、それで、毎回儲かるのであれば、わざわざシステムに頼る必要もありませんが、実際には、損をするケースのほうが多いです)。

そんな時に、システムが売りのサインを出すと、心理的に売るのが難しくなってしまいます。

裁量トレードとは?

システムトレードの反対に位置するのが、裁量トレードです。

日本では、ほとんどの方が裁量トレードで株式売買をしていますが、自分の判断で購入銘柄や購入・売買時期を決めて売買する方法です。

ただ、残念ながら、この方法では、ほとんどの人が利益が上がっていません。

裁量トレードで儲からない理由

ファンドマネージャーでも、利益を上げることは難しい

投資信託の運用責任者をファンドマネージャーと呼びます。

多くの日本人のファンドマネージャーは、日本の有名大学を卒業した後、アメリカのコロムビア大学やマサチューセッツ工科大学で最先端の金融理論を学んだ人たちです。

いわば、日本の頭脳とも呼べる超エリートでなければ、ファンドマネージャーになれません。

アメリカでは、優秀なファンドマネージャーであれば、年収が数億円以上になるそうです。

しかし、そんな超エリートでも、日経平均の伸び以上の成績が出せれば、ファンドマネージャーの中でも優秀と言われるのです。

2018年の例で言えば、日経平均株価は、1月に始値23,073円だったものが12月の納会では20,014円と13%以上も下落しています。

こういった状況では、そのファンドマネージャーが運用している投資信託が13%未満の下落率であれば、そのファンドマネージャーは、優秀と言われるのです。

実際、国内株式で運用している投資信託で2018年度にプラスになったのは、何百もある投資信託のなかで、一つだけなのです。

このように、プロ中のプロであっても、株式投資で毎年コンスタントに利益を上げるのは至難の業なのです。

企業業績は短期的には株価に反映しない

セブンイレブンやソフトバンクの株を上場直後に買って、今まで、保有していれば、それだけで大金持ちになった、と言った話はよく聞かれると思います。

確かに、長期的には、企業業績は株価に反映します。

ただし、短期的には、必ずしも企業の業績と株価は連動しないのです。

村田製作所という電子部品メーカーがあります。

この会社は売上が1兆円を超えている巨大企業でありながら、利益率も20%極端に高く、さらに、IoT社会の到来によって、益々、電子部品の需要は高まり、さらに、将来、発展するだろうと言われている会社です。

2018年1月発売の会社四季報では、来期の経常利益は50%も増えると掲載されていました。

しかし、1月から4月にかけて、株価は16,000円台から13,000円台まで下がりました。

その後、7月にかけては、なぜか、業績が50%上昇するというニュースが再度見直され(既に、1月に発表されていたのに、その時には、株価には反映されなかった)、株価は20,000円台まで上昇しました。

しかし、その後、主力取引先のApple社の業績不振のニュースが流れ、再度、2019年1月には株価は13,000円台まで逆戻りしました。

つまり、業績が向上しても株価は下がるケースもあるのです。

こういった点を考えると、一般の個人投資家が裁量トレードで利益を上げるのは、いかに難しいかが分かるでしょう。

システムトレードの5つ評価指標

システムトレードを行う前には、バックテストを行って、本当に、そのシステムが利益を上げてきたのかの検証作業を行います。主な指標として、以下の5つを利用します。

純利益

過去〇年間にいくら利益が上がったのかの金額です。

勝率

勝ち回数÷総トレード数

最大ドローダウン

資金がピーク時から比べて、最大で、どれくらい減ったかの金額です。

例えば、運用資金100万円でスタートして、ピーク時は、200万円まで増えた。
しかし、その後、負けが続いて、一時、資金は70万円まで減ったことがあった、とします。

この場合、
最大ドローダウン金額=200万円-70万円=130万円となります。

最終的に利益になったとしても、あまりに最大ドローダウンが大きくなるようなシステムでは、心理的に運用を続けていくのが困難になります。

PF(プロフィットファクター)

総勝ち金額÷総負け金額(絶対値)で計算します。

期待値

1回当たりの平均勝ち金額×勝率-1回当たりの平均負け金額の絶対値×(1-勝率)

例えば、勝率が60%、1回当たりの平均勝ち金額が1万円、1回当たりの平均負け金額も1万円という売買システムがあったとします。

この場合、期待値は、

1万円×60%-1万円×(1-60%)=2,000円

となり、売買を続ければ、続けるほど、1回当たり2,000円の利益が期待できることとなります。

裁量トレードでの評価指標

なお、上記の評価指標は、もちろん、裁量トレードでも利用可能です。

これまでに投資をしてきた方であれば、過去の取引経過から期待値を計算してみてください。

期待値がプラスになっているのであれば、今後も利益が期待できます。

ただし、期待値がマイナスになっているのであれば、投資のやり方を根本的に見直されることをお勧めします。

システムトレードをはじめるには?

システムトレードを開始するためには、大きく分けて、以下の2通りの方法があります。

自分で売買システムを構築する。

この場合は、ある程度、投資とパソコンの経験が必要となります。

ただし、どちらもプロフェッショナルな知識と経験がなければ、構築できないというものではありません。

前述した移動平均線などのちょっとしたアイデアをいくつも検証することで、自分なりの売買システムを構築できるようになります。

また、パソコンに関しても、プログラミングができなくても、Excelで関数を利用できる方であれば、自分専用の売買システムを組めるようになります。

市販のトレードシステムを利用する。

自分でシステムを構築するのが難しいと思われる方は、市販のシステムを使って、売買システムを構築することもできます。

こちらのイザナミというシステムであれば、初心者であっても、高度なシステムが組めるようになっています。

トライアル版は完全無料なので、これまで株式投資で利益の出ていない方、自分でシステムを組むのは難しそうな方は、ぜひ、使ってみてください。

株システムトレードソフトイザナミ

システムトレードをする際の注意点

フォワードテストを実施してから本番に挑む

期待値がプラスのシステムが見つかれば、すぐに、システムトレードを開始したくなります。
ただ、最初に2-3回負けが続くと、もうそのシステムを信用できなくなります。

少なくとも数回は、本番環境でも利益が出ることを確認してから実際の売買をスタートさせることをお勧めします。

本番環境でのテストをフォワードテストと呼びます。

また、ペーパートレード(紙の上での売買)やつもり売買(売買したつもり)と呼ぶこともあります。

実際に株を買う前に、数回、テストをしてみましょう。

損切もルールに組み込む

たとえ、勝率90%のシステムであっても、1回の負けで資産を全て吹き飛ばすこともあります。

買い値よりも、〇%下がれば、即、損切というルールを遵守してください。

期待値がプラスの売買システムを構築し、損切を徹底すれば、誰でも長期的には大きな資産を構築できる可能性が高くなります。

システムトレードに向く銘柄で運用する。

小型株や新興市場の株は、ちょっとしたニュースで急騰・急落するケース、つまりランダムな値動きをする株が多く、システムトレードに向きません。

値動きの安定した大型株や建設業界などの成熟した業界の株がシステムトレードに向くと言われています。

昔の日本の相場師は、自分が専門とする銘柄を数銘柄に限定して、その特定の銘柄だけを繰り返し、売買したそうです。

繰り返しテストをして、自分の売買システムに合った銘柄を見つけましょう。