日経平均先物取引、日経225先物とも呼ばれますが、実はコレ、やり方次第では株式投資よりも安全な投資方法なのです。
一般には、先物取引は、
「素人には危険」
「すぐに資金を失くす」
と言われていますが、実は、しっかりとしたルールを作り、それを守りさえすれば、株式の現物投資よりも安全な投資なのです。
この記事では、日経225や日経225ミニが株式投資よりもなぜ安全なのかという理由と日経225先物投資を始めるための方法をお話しします。
そもそも安全な投資とは?
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もちろん、安全と言っても投資ですから、損をすることもあります。
しかし、アメリカでウィザード、つまり魔法使いと呼ばれるような伝説の投資家が強調するルールは以下の2点です。
この2点を守って取引すれば、闇雲に投資を始めるより、はるかに安全に投資をスタートできます。
ルール1:1回の損失を2%以内に抑える。
ルール2:できるだけドローダウンを小さくする。
取引1回当たりの損失を資産の最大2%以内に抑える。
よく株式投資で言われることは、
購入価格から10%下げれば、損切せよ
ということです。
一見というか、一聴すれば、これは尤もなルールに思えます。
しかし、このルールを守って、3連敗すれば、あっという間に資金は30%も減ってしまいます。
そして、3連敗くらいは、確率的に考えても頻繁にあることです。
恐らく、投資初心者が3連敗して、資金を30%も失えば、もう投資を止めたくなるでしょう。
しかし、1回当たりの損失を2%以下に抑えられれば、どうでしょうか?
この場合、たとえ、10連敗したとしても、資金の減り具合は
2%×10回=20%に収まります。
そして、勝率が50%だったとしても、10連敗する確率は、0.1%となります。
ただ、この場合でもデイトレの場合は、1000回に1回程度、
つまり4年に1回程度は10連敗することも考慮に入れなければなりません。
これならば、しっかりとしたルールを構築して、投資をはじめれば、少なくとも大負けするようなことはありません。
ドローダウンをできるだけ少なくする。
ピーク時の資金から、どれだけマイナスになったかを示す指標がドローダウンです。
例えば、100万円で投資を始めて、一旦は、資金が110万円まで増えたのですが、そこから負けが続いて70万円になったとしましょう。
この場合、ドローダウンは70万円-110万円=-40万円。
ドローダウン率は40万円÷110万円=約36%となります。
投資のやり方にもよるのですが、ほとんどの個人投資家は損失が40%にもなれば、投資から撤退を考えるでしょう。
ですから、ドローダウンも可能な限り、少ないほうがいいのです。
ルール1にも関係しますが、損失/回を2%に限定すれば、たとえ10連敗してもドローダウンは20%に収まるのです。
この2つのルールを守って投資をスタートすれば、現物株、信用取引、FX、日経平均先物、どんな市場、どんな銘柄を取り引きしても、急に大損することはありません。
ところが、あまり言われないことですが、現物株では、仕組み的にこの2つのルールを守ることが非常に難しいのです。
株式投資が日経225先物よりもハイリスクな理由
夜間取引ができない
基本的に、日本の株式市場は夜間取引ができません。
ですから、ニューヨーク市場でダウが1,000ドルも下げようものならば、翌日の日経平均も1,000円くらい下げ、多くの株は前日の終値から5%以上も下げて取引が始まります。
1,000ドルも下げるのは年に1~2回程度ですが、500ドル程度の下げならば、頻繁にあります。
そして、夜間に取引ができず、寄付きで5%以上下げている場合が多いのですから、ルール1の2%ルールを守ろうと思っても、仕組み的に守れないのです。
ストップ(逆指値)注文が有効に働かない。
相場が自分の思惑と反対に動いた場合に、損失を限定させる意味で出す決済のための注文方法がストップ注文と呼ばれる注文の方法です。
例えば、日経225ミニを20,000円で買いました。
当然、これから上がると思って買っているのですが、残念ながら下がってしまいました。
この時、19,800円以下になれば、即座に、売る。
という注文方法がストップ注文なのです。
逆指値注文とも言われます。
先ほど、取引1回当たりの損失は2%以内に抑えるべきと言いました。
日経225ならば、夜間も取引がありますので、ダウが急落し、それに釣られて日経225も急落したとしても、ストップ注文は寝ている間に有効に働きます。
しかし、株式の場合は、2%ルールを守ろうと思って、たとえストップ注文を入れておいたとしても朝の寄付き時点で5%も下がってしまうケースがあるのです。
もちろん、日経225だから必ずストップが効くというわけではなく、日本が祝日で休みの時にダウが大幅に下げてしまい、市場が開いたら大きく下げていたという場合もあります。
しかし、ほとんどのケースではストップ注文が有効に働くのです。
ただ、株式の場合は、完全に日中に取引を終了するデイトレは別にしても、ストップ注文があまり意味をなさないケースが多々あるのです。
手数料が高い
インターネットの登場により株の手数料は劇的に安くなりました。
ただ、まだ、それでも日経225に比べれば、非常に高いのです。
日経225ミニの場合、取引1枚あたりの金額は日経平均株価の100倍になります。
つまり日経平均株価が20,000円の場合、20,000円×100倍=2,000,000円が実際の取引金額となります。
この時の手数料は私が利用しているGMOクリック証券では、
なんとたったの34円(税込37円)。
これが、現物株となると、834円(税込917円)にもなるのです。
その差約25倍。
もし、デイトレで毎日1回200万円の金額を売買したとすれば、株の場合は、手数料が40万円/年以上にもなってしまいますが、日経225ならば、たったの18,130円/年で済みます。
投資に上達しようとすれば、少ない資金で何回も売買を繰り返すことです。
しかし、株式で毎日売買を繰り返すと手数料だけで大きな費用がかかってしまいます。
日経225の手数料やその他にかかるコストはFXやCFDと比較しても圧倒的に安くなっています。
日経225のデメリット
このように実は株式投資よりもメリットの大きい日経225先物投資ですが、実は、ひとつだけデメリットがあります。
それは、取引をするために最低100万円の資金を用意したほうがいいということです。
最低証拠金とは?
上記の説明は正確ではありませんでした。
実は、取引をするだけなら、100万円も要りません。10万円あれば、取引開始できます。
日経225先物投資には、日経225(1枚=日経平均株価の1,000倍)と日経225ミニ(1枚=日経平均株価の100倍)の2種類があります。
最低必要な証拠金は、相場の値動きによって多少の変動がありますが、およそ日経225で70万円。日経225ミニで7万円程度です。
これに多少の余裕資金を加えれば、取引自体は可能です。
しかし、日経225ミニであっても、200円動けば、200円×100倍=20,000円の値動きになります。
10万円くらいの資金では、2連敗すれば、もう市場から撤退させられてしまいます。
日経225を開始するのには、いくらの資金が必要なの?
それでは、日経225先物投資を始めるには、いくらの資金が必要なのでしょうか?
これは、ストップの幅をいくらにするかを決めて、そこから逆算します。
どういうことかと言うと、
筆者の売買方法では、ストップを200円幅に設定しています。
つまり、20,000円で買った時には、ストップ売り注文を19,800円に設定。
20,000円で売った時には、ストップ買い注文を20,200円に設定します。
こうして、損失を日経225ミニ1枚につき、200円×100倍=20,000円/回に限定しています。
そして、1回当たりの損失額を資産の2%にするというのがルールですから、
20,000円÷2%=1,000,000円が日経225ミニ1枚を取り引きするのに必要な資金となります。
資金が100万円ない方へ
さて、日経225のメリットは理解していただけたかと思いますが、資金が100万円ない方はどうすればいいでしょうか?
この場合、二つの選択肢があります。
- 少ない資金で取引を開始する
- CFDで日経225の売買を開始する
少ない資金で取引を開始する
日経225ミニの場合、最低証拠金が7万円程度です。
ですから、これに余裕資金20万円程度を加えて、25万円~30万円程度の資金で日経225ミニの取引を開始する。そして、毎月、節約して、少しずつ投資資金を増やし、目標の資金100万円を目指す。
これもひとつの手です。
しかし、このやり方でストップを200円幅に設定した場合、損失額/日は20,000円となり、リスクは8%にもなってしまいます。
たったの3連敗で資金は24%も減少してしまいます。
アメリカには多くの伝説的なトレーダーがいます。
野球界で言えば、イチローのような選手です。
そんな天才トレーダーでさえ、
「取引1回当たりのリスクは最大2%以内に抑えよ」
というのですから、初心者トレーダーがあえて天才の助言を無視する意味はありません。
こう言いながら、
筆者も資金が25万円しかないのに日経225ミニの運用にトライして、
1か月で撤退したことがあります。
CFDで日経225の売買を開始する
もうひとつの方法がCFDで日経225を売買する方法です。
CFDでは日経225以外にアメリカやイギリス、ドイツの株価指数や原油、金などの商品先物も投資が可能です。
この中で日経225に関しては、日経平均株価の10倍の取引金額となります。
したがって、200円動いたとしても
取引1枚ならば、200円×10倍=2,000円となります。
これならば、資金10万円であっても
「ルール1 1回当たりの損失を資産の最大2%にする」
を守れます。
ただ、日経225に比べて取引コストが高いのが難点です。
まずは、CFD取引を繰り返し行い、その間に節約して資金を貯め、資金が100万円を超えたら日経225ミニに移行することをオススメします。
CFDで損をしなくなれば、取引コストの安い日経225ミニでは、もっと多くの利益を期待できます。
もし、全く利益が出なくて資金がゼロになるような事態になったとしても、CFDで日経225を1枚だけ取り引きするならば、最大損失10万円で済みます。
DMM CFD筆者も家計簿をつけたり、各種キャッシュバックキャンペーンを理由して最初の投資資金を貯めました。
しかも、今(2020年2月時点)ならば、インターネット回線の乗り換えで、なんと115,000円がキャッシュバックされるというキャンペーンがあります。詳しくはコチラの記事を参照してください。
こういったキャッシュバックキャンペーンを利用すれば、実質、リスクゼロで投資が始められます。
リスクゼロで投資を始めて、練習を繰り返し、次第に資産を殖やしていける可能性があります。
日経225の取引を開始するには?
さて、日経225の取引を開始するには、証券会社に口座を作らなければなりません。
多くの証券会社では、まず、証券総合口座を作り、その後に、日経225用の先物口座やCFD口座を作るという流れになっています。
筆者が現在利用しているのはGMOクリック証券。
手数料や取引コストは、ほぼ最低水準、かつ、チャートも見やすいです。
手数料や取引コストは、ほぼ最低水準、かつ、チャートも見やすいです。
この証券会社を使って、トレードを行うようになってから安定して利益が出せるようになってきました。