SBI証券で米国株を買うには、外国株式取引口座と購入資金を準備し、銘柄・預り区分・決済方法を選んで注文します。日本円のまま注文する円貨決済と、米ドルを用意して注文する外貨決済があり、対象銘柄はNISAの成長投資枠でも購入できます。
ただ、初めての注文では「先にドルへ両替する必要があるのか」「手数料無料とは何が無料なのか」と迷うこともあるでしょう。費用の種類と、画面で選ぶ項目を分けて理解すると、購入までの流れを追いやすくなります。
私が米国株の売買を始めたのは2025年4月です。最初は外貨へ交換する方法を知らず、円貨決済を利用しました。その経験も交えながら、公式情報をもとに現物取引の準備から購入後の確認までを整理します。自分の口座と購入したい商品を確認するところから始めましょう。
※掲載情報は2026年10月24日に確認しています。手数料・取引時間・画面表示は変更される場合があるため、発注時には最新の公式案内と注文確認画面をご確認ください。
米国株を買う前に何を準備する?
Contents
外国株式取引口座が開設済みかを確認し、購入代金を用意します。そのうえで、米国企業の株を直接買うのか、米国株に投資する投資信託を買うのかを確かめてください。購入する商品によって、使う画面が変わります。
外国株式取引口座の開設状況を確認する
SBI証券では、WEB申込で証券口座を開設した場合、外国株式取引口座も自動的に開設されます。すでに口座を持っている人は、新たに申し込む前に開設状況を確認しましょう。
未開設の場合は、ログイン後の「外国株式」から口座開設へ進むか、「My設定」の「お取引関連・口座情報」で取引口座の項目を確認します。表示される説明書などを読み、手続きを終えたら再ログインして取引画面へ進みます。
出典:SBI証券「外国株式取引口座の開設方法を教えてください」
個別株と投資信託では購入画面が違う
米国企業の個別株を直接買う場合は、外国株式の取引画面を使います。一方、S&P500に連動する国内の投資信託などは、投資信託の画面で購入します。
どちらも米国企業へ投資できますが、商品と注文方法は同じではありません。銘柄名だけで判断せず、個別株・米国上場ETF・国内の投資信託のどれを購入するのかを確認してください。ETFは、株式と同じように取引所で売買する投資信託です。
スマートフォンで個別株を取引する場合は「SBI証券 米国株アプリ」が選択肢になります。PCで取引したい人は、外貨建商品取引サイトを利用できます。
▶︎ 関連記事:SBI証券のアプリはどれが必要?NISAと投資目的から選ぶ
円貨決済と外貨決済はどう選ぶ?

両替の操作を省きたいなら円貨決済、米ドルを準備して使いたいなら外貨決済が候補になります。どちらを選ぶ場合も、売買手数料とは別に、円と米ドルを交換するときの条件を確認しましょう。
| 比較項目 | 円貨決済 | 外貨決済 |
|---|---|---|
| 購入前に用意する通貨 | 日本円 | 米ドル |
| 事前の両替操作 | 不要 | 米ドルを持っていなければ必要 |
| 為替コスト | 1米ドルあたり25銭 | 米ドルの準備方法による。対象のリアルタイム為替取引は手数料無料 |
| 確認する余力 | 日本円の買付余力 | 米ドルの買付余力 |
※↔スワイプして表を見る
円貨決済は日本円を用意して注文できる
円貨決済では、SBI証券に入金した日本円を使って注文できます。事前に円を米ドルへ両替する操作を省けるため、資金準備の手順を減らせます。
私が円貨決済を使った理由も、当時は外貨へ交換する方法が分からなかったからです。
円貨決済の為替コストは1米ドルあたり25銭です。日本円で払えることと、為替コストがかからないことは別なので、購入代金とあわせて確認してください。
外貨決済は米ドルを準備してから買う
外貨決済では、買付に必要な米ドルを用意して注文します。米ドルを持っていない場合は、為替取引などで準備し、米ドルの買付余力に反映されたことを確かめます。
SBI証券の米ドル/円リアルタイム為替取引は、インターネットコースの対象取引で為替手数料が無料です。プランCなどの対象外条件があり、円貨決済による自動的な為替取引は、この無料化の対象に含まれません。
また、手数料が無料でも、買うときと売るときの為替レートには差があります。ドルに交換した直後に円へ戻しても、同額に戻るとは限りません。
「無料」の対象を分けて確認する
株式の売買手数料と、円・米ドルを交換する費用は別です。NISAの売買手数料が無料でも、円貨決済の為替コストまで無料になるわけではありません。
出典:SBI証券「米ドル/円のリアルタイム為替取引手数料0銭」
売却後の米ドルを円に戻すには?
口座にある米ドルを日本円へ戻すときは、株式の売却とは別に、為替取引で米ドルを売却します。これから株式を売る場合には、売却注文の決済方法によって受け取る通貨が変わる点も確認してください。
私も、いったん利益を確定したあと、ドルを日本円に変える方法が分からず、ヘルプデスクへ電話したことがあります。購入するときだけでなく、売却後のお金をどう扱うかまで知っておくと、必要な操作を判断しやすくなります。
現在の公式案内では、WEBサイトの「取引」から「為替取引」へ進みます。米ドルを円へ戻す場合は米ドルの「売却」、円から米ドルを用意する場合は「買付」を選び、数量と適用レートなどを確認して注文します。取引後は「注文照会」で結果を確認してください。
売却可能な米ドルの金額は、画面に表示される余力で確かめます。円への交換と銀行への出金は別の手続きなので、日本円で銀行へ出金したい場合には、その後の出金可能額も確認しましょう。
出典:SBI証券「為替取引の注文入力方法、注文内容の確認方法」
出典:SBI証券「外国株式の注文時に指定する円貨決済とは何ですか?」
米国株の手数料はいくらかかる?
インターネットコースの現物取引では、通常の売買手数料は1注文の約定代金に対して税込0.495%、上限は税込22米ドルです。新NISAで対象の米国株を売買する場合は、売買手数料が無料になります。
| 取引 | 売買手数料 | 注意点 |
|---|---|---|
| 特定口座・一般口座の通常取引 | 約定代金の税込0.495%、上限税込22米ドル | インターネットコースの現物取引。対象ETFなどに例外あり |
| 新NISAの対象取引 | 無料 | 円貨決済の為替コストなどは別 |
※↔スワイプして表を見る
公式案内の「最低手数料0米ドル」は、通常取引がすべて無料という意味ではありません。端数処理によって、約定代金が2.02米ドル以下の場合に適用される条件です。
出典:SBI証券「外国株式委託手数料」
出典:SBI証券「新NISAの米国株式・海外ETF売買手数料」
手数料を比較するときは、口座区分と決済方法をそろえてください。米国ETFを選ぶ場合には、売買時の費用に加え、保有中にかかる経費率も商品ごとに確認します。
米国株の買い方を順番に確認する

購入の流れは、銘柄を探し、現物買付の条件を入力して発注し、約定結果を確認する順です。発注したことと、購入が成立したことは分けて確認します。
銘柄・預り区分・決済方法を選ぶ
購入したい企業を銘柄名やティッカーで探し、現物買付の画面へ進みます。ティッカーは、米国株を識別するための英数字の記号です。似た名前の商品を選ばないよう、企業名と商品区分も照合しましょう。
米国株アプリの場合は、次の順で進めます。
- 銘柄情報画面で「現物買」を選ぶ。
- 預り区分、株数、注文方法、価格・期間、決済方法などを入力する。
- 「確認へ」で注文内容を確認する。
- 内容に間違いがなければ「注文発注」を選ぶ。
確認画面を省略する設定もありますが、初回は確認画面を表示して、NISAなどの預り区分と円貨・外貨の選択を読み合わせるとよいでしょう。NISA口座を開いていても、今回の注文がNISA預りになっているかは別に確認します。
1株から購入できることを知っておく
SBI証券の米国株は、1株単位で購入できます。私も、米国株は1株から買えるということを知りませんでした。
ただし、1株から買えることと、どの銘柄も少ない金額で買えることは別です。必要な資金は企業の株価や為替によって変わります。購入したい銘柄の株価と費用を確かめ、自分の予算に収まる株数を考えましょう。
指値と成行の違いを理解する
指値は購入価格の上限を指定する注文、成行は価格を指定しない注文です。買いたい価格を決めているなら指値が使えますが、その価格で売る相手がいなければ成立しません。
成行では、想定していた価格から離れて成立する可能性があります。とくに市場が開く前の注文や価格変動が大きい場面では、画面に表示された直近の株価で買えるとは考えないでください。
注文時には価格変動などを見込んだ資金が拘束されるため、「株価×株数」だけを用意すれば必ず注文できるわけではありません。入力後に表示される必要額と買付余力を照合します。
取引時間と約定結果を確認する
通常の取引時間は、日本時間の標準時間で23時30分〜翌6時、サマータイムで22時30分〜翌5時です。米国の休場日や短縮取引日には、通常と異なる扱いになります。
取引時間外に注文を受け付けていても、その時点で売買が成立するとは限りません。注文受付時間と市場で取引できる時間を区別し、最新の営業日・取引時間の案内を確認してください。
出典:SBI証券「外国株式取引の各国マーケットオープン時間」
発注後は「注文照会」で対象の注文を開き、注文状況と約定結果を確認します。約定とは、売買が成立することです。買付株数・価格・預り区分を確認し、一部だけ成立している場合には残りの注文状況も見ておきましょう。
注文が見当たらないときは、すぐに同じ注文を出し直さず、検索期間や表示条件を確認します。二重注文を避けるためにも、購入結果まで確かめることを一連の操作に含めてください。
NISAで買うときに注意すること
米国の個別株をNISAで購入するときは、成長投資枠を使います。売買手数料や日本での税制上のメリットがありますが、外国の配当課税や値下がりのリスクまでなくなるわけではありません。
成長投資枠の残額と対象銘柄を確認する
成長投資枠の年間投資枠は240万円です。ただし、すでに他の商品を購入していれば、その分を差し引いた残額の範囲で注文します。米国株であっても、SBI証券のNISA取扱対象かを銘柄ごとに確認してください。
出典:金融庁「NISAを知る」
外貨決済を選んだ場合でも、NISAの投資枠は円で管理されます。為替や約定価格によって枠を超過し、特定口座・一般口座へ預り区分が変更される場合があるため、残額ぎりぎりの注文には注意が必要です。
NISAでは発注前後の区分を確認する
注文時に「NISA」を選ぶだけでなく、成立後もNISA預りになっているかを確認します。枠に余裕を持たせた指値注文でも、NISAでの約定が保証されるわけではありません。
配当金の外国税と損失の扱いを知る
NISAで保有する米国株の配当金は、日本国内では非課税ですが、外国での課税は残ります。米国株の配当では一般に米国で10%が源泉徴収されますが、銘柄などにより扱いが異なる場合があります。
また、NISAの配当金は国内で課税されないため、外国税額控除の対象にはなりません。「NISAなら配当金を税引き前の金額で受け取れる」とは考えないようにしましょう。
出典:SBI証券「外国税額控除について」
出典:SBI証券「外国株式の配当金は、外国税額控除の適用を受けられますか?」
NISAで売却損が出た場合には、特定口座などの利益と相殺する損益通算や、損失の繰越控除もできません。非課税という理由だけで購入額を増やさず、損失を受け止められる範囲を考えて投資額を決めてください。
米国株を長期保有する前に考えること
長期保有を考えるなら、購入操作とあわせて、企業を選ぶ理由と投資額を決めておきましょう。手数料が安く、注文しやすいことだけでは、その企業の将来性を判断できません。
売上の伸びと資金の流れを確かめる
企業を見るときは、売上の成長に加え、利益や現金収入につながっているかを確認します。売上が増えていても、在庫や売掛金が膨らみ、事業を続けるための資金負担が重くなる場合があるためです。
私は企業経営・SCMコンサルティングの実務を通じて、企業の競争力や収益力が、在庫管理、キャッシュフロー、資本効率などにも左右されることを実感してきました。SCMとは、調達・生産・在庫・物流などの流れを管理することです。企業がどのように利益と資金を生み出すのかを見る経験を、成長株の分析にも活かしています。
例えば、売上が伸びている理由を説明できるか、利益率が改善しているか、営業活動で資金を生み出しているかを、決算資料で順に確認します。単年の数字だけで判断せず、事業の変化と数値の推移を結びつけて考えます。
企業分析にはChatGPTなどの生成AIも活用しています。ただし、AIがまとめた財務数値や説明は、そのまま事実として扱わず、企業の決算資料に戻って確認する必要があります。対象年度や単位が違えば、比較の結論も変わるためです。
為替と保有銘柄の偏りも確認する
円で資産を把握する場合、米国株の評価額は株価と為替の両方で変動します。円貨決済を選んでも、為替変動の影響がなくなるわけではありません。
ドル建ての株価が上がっていても、円高によって円換算の利益が小さくなることがあります。反対に、円安が円換算の評価額を押し上げる場合もあるため、企業の成長による変化と為替による変化を分けて見ましょう。
さらに、すでに保有する投資信託に同じ企業が含まれていると、個別株の追加購入によってその企業への投資割合が高まります。保有商品の本数だけで判断せず、資産全体で特定の企業や業種に偏っていないかを確認してください。
よくある質問
買付余力があるのに買えないのはなぜ?
選んだ決済通貨の不足、注文に必要な拘束資金、NISA枠の不足、銘柄の取引制限などが考えられます。日本円を持っていても、外貨決済の注文に使う米ドルが不足している場合があります。
表示されたエラーメッセージを確認し、決済方法・利用できる余力・預り区分・注文中の資金拘束を順に照合してください。注文が受け付けられているものの成立しない場合は、指値や取引時間などを確認します。
配当金を日本円で受け取れますか?
いいえ、SBI証券で外国株式の配当金を直接受け取る場合は、外貨で証券口座に入金されます。米国株の配当を日本円で使いたいときは、入金後に必要な金額を円へ交換します。
円貨決済で株式を購入した場合でも、配当金が自動的に日本円になるわけではありません。入金状況は「外貨入出金明細」で確認できます。
出典:SBI証券「外国株式の配当金はいつ、どこに入金されますか?」
スマートフォンだけでも購入できますか?
はい、SBI証券 米国株アプリで銘柄検索や現物の買い注文、注文状況の確認ができます。取引できる口座と資金を準備し、注文画面の条件を確認して進めます。
PCで注文したい人が、取引のために必ずアプリへ移る必要はありません。自分が注文内容を確認しやすい画面を選びましょう。
米国の個別株をつみたて投資枠で買えますか?
いいえ、米国の個別株はつみたて投資枠では買えません。NISAで対象の個別株を買う場合は成長投資枠を使います。
つみたて投資枠で米国株へ投資したい場合は、その枠の対象となる投資信託などを選びます。米国企業の株を直接保有することと、投資信託を通じて保有することを区別してください。
購入前の確認を終えてから注文する
SBI証券で米国株を買うには、口座と資金を準備し、決済方法と注文条件を選びます。購入前は次の項目を確認しておきましょう。
- 外国株式取引口座が開設済みで、選んだ通貨の買付余力がある。
- 売買手数料と為替コストを分けて把握している。
- 銘柄・株数・預り区分・価格条件・注文期間を確認した。
- NISAの対象銘柄と残りの枠、外国税の扱いを確認した。
- 企業を選ぶ理由と、資産全体に対する投資額を考えた。
購入する企業が決まっていなければ、急いで発注する必要はありません。候補企業の事業と決算を調べ、注文画面で必要な費用や条件を確認するところまで進めてもよいでしょう。
発注後は約定結果を確かめ、その企業を保有する理由を短く記録しておくと、次の決算で判断を振り返れます。買い方を覚えたあとも、企業の変化と自分の投資方針を照らし合わせていきましょう。