日経平均・TOPIX・S&P500とは?ニュースの数字と自分の投資の関係

ニュースでは毎日のように、「日経平均が上がった」「TOPIXは下落した」「S&P500が最高値を更新した」と報じられます。

ところが、自分の株は下がっている。「日経平均が上がったのに、なぜ私の株は上がらないの?」と疑問に思ったことはないでしょうか。

株価指数は、市場のすべての株が同じように動いた結果ではありません。決められた銘柄と計算方法で作る「市場を見るための物差し」です。

この記事では、3つの代表的な指数の違いと、ニュースの数字を自分の投資へどう結びつけるかを整理します。

株価指数は「市場全体の温度計」

株価指数とは、複数の株価の動きを一つの数字にまとめたものです。

クラスの傾向を平均点で見るように、多くの銘柄を一社ずつ確認しなくても、市場のおおまかな動きを把握できます。

ただし、平均点だけでは一人ひとりの成績が分からないのと同じで、指数が上がっても、すべての銘柄が上がっているわけではありません。

指数ごとに、対象国、組入銘柄数、各社の影響度、入れ替え方法が違います。この違いを知ると、「市場のどの部分が上がったのか」を考えやすくなります。

日経平均は日本を代表する225銘柄の株価平均

日経平均株価は、東京証券取引所プライム市場から選ばれた225銘柄を使う、日本の代表的な指数です。

日本経済新聞社の公式説明では、株価を使って算出する「株価平均型」。構成銘柄は流動性や業種のバランスを考慮して選ばれ、定期的に見直されます。

特徴は、時価総額ではなく株価を基礎に計算する点です。

一般に、株価の高い銘柄の値動きが指数へ大きく影響しやすくなります。株式分割などを調整する仕組みはありますが、初心者はまず「値がさ株の影響を受けやすい」と覚えるとよいでしょう。

そのため、日経平均が大きく上がっても、一部の銘柄が指数を押し上げ、値下がり銘柄のほうが多い場合があります。

日経平均は重要な物差しですが、「日本の全上場企業を均等に表す数字」ではありません。

TOPIXは日本市場をより広く見る指数

TOPIX(東証株価指数)は、日本の株式市場を広範に網羅するマーケット・ベンチマークです。

日本取引所グループの公式説明では、算出方法は「浮動株時価総額加重型」です。

時価総額は、おおまかには株価に発行済み株式数を掛けた会社全体の市場評価です。TOPIXではさらに、大株主が長期間保有する株などを除き、市場で流通しやすい株数を考慮します。これが「浮動株」です。

浮動株ベースの時価総額が大きい会社ほど、指数への影響も大きくなります。

TOPIXは日経平均より広い範囲の日本株を捉えやすい一方、全銘柄が同じ重さではありません。規模の大きい企業の値動きが強く反映されます。

S&P500は米国大型株市場の代表的な指数

S&P500は、米国の主要企業500社で構成される株価指数です。

S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの公式説明では、米国大型株市場の代表的な指標で、利用可能な時価総額のおよそ80%をカバーしています。

S&P500も、規模の大きい企業ほど影響が大きくなる時価総額加重型です。500社へ分散できますが、均等に組み入れられているわけではなく、巨大企業の比率が高まれば、その数社が指数を大きく動かします。

日本から連動商品へ投資する場合は、為替の影響にも注意が必要です。

S&P500が米ドルで上昇しても円高が進めば、円換算の上昇幅は小さくなる場合があります。反対に、円安は円換算の成績を押し上げることがあります。

3つの指数の違いを整理しよう

日経平均

  • 日本の代表的な225銘柄
  • 株価平均型
  • 株価の高い銘柄の影響を受けやすい

TOPIX

  • 日本株市場を広く捉える指数
  • 浮動株時価総額加重型
  • 市場規模の大きい企業の影響を受けやすい

S&P500

  • 米国の主要企業500社
  • 米国大型株市場の約80%をカバー
  • 規模の大きい企業の影響を受けやすい
  • 日本の投資家は為替にも注意

どれが最も優れているかを一つに決める必要はありません。見ている国、市場の範囲、計算方法が違うため、目的に応じて使い分けるものです。

指数が上がっても、自分の株が上がらない理由

たとえば、日本の小型株を1社だけ保有しているとします。

日経平均への影響が大きい大型株が上昇すれば、日経平均は上がるかもしれません。しかし、保有企業に悪材料が出れば、その株は下がります

これは矛盾ではありません。指数と保有株が、違う企業の動きを見ているからです。

投資信託やETFでも同じです。TOPIX連動型とS&P500連動型では、対象国も構成銘柄も為替の影響も違います。

ニュースの指数は市場の天気予報であり、自分の資産の成績表ではありません。

自分の投資と結びつける4つの確認

1.保有商品は、どの指数に連動しているか

商品名だけで判断せず、目論見書や商品説明で確認します。

2.個別株は、その指数に含まれているか

含まれていても、指数内の比率が小さければ影響は限定的です。

3.指数を動かしたのは、どの業種や企業か

一部の大型株だけか、市場全体へ上昇が広がったのかで意味が違います。

4.配当、費用、為替を含めた自分の成績はどうか

ニュースの指数と、配当を含む投資信託の基準価額や円換算成績は一致しない場合があります。

指数を「上がった、下がった」で終わらせず、何を測っている数字かを考えることが大切です。

まとめ:指数と自分の保有資産を分けて考えよう

日経平均は、日本の代表的な225銘柄を使う株価平均型。

TOPIXは、日本株市場を広く捉える浮動株時価総額加重型。

S&P500は、米国の主要企業500社で構成される大型株指数です。

指数が上がっても、自分の株や投資信託が同じように上がるとは限りません。自分が何を保有し、どの市場や指数に影響されるかを確認してください。

指数は市場の現在地を知る地図です。地図と、自分が歩いている道を分けて見ることが、投資ニュースを正しく読む第一歩です。

次の記事では、「投資とギャンブルは何が違うのか」を取り上げます。元本割れが怖い初心者に向けて、根拠・期間・資金管理の違いを整理します。

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