「新NISAを始めてみたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」
「証券会社の口座を作った後、どうやって商品を買えばいいの?」
投資をしたことがない人にとって、新NISAは制度そのものよりも、実際に始めるまでの手順がわかりにくいかもしれません。
しかし、新NISAを始める流れはそれほど複雑ではありません。
基本的には、
金融機関を選ぶ
→ NISA口座を開設する
→ 入金する
→ 商品を選ぶ
→ 購入・積立設定する
という順番で進めます。
この記事では、新NISAをこれから始めたい初心者に向けて、口座開設から実際の商品購入までをわかりやすく解説します。
※本記事は2026年9月時点の制度をもとにしています。
新NISAとは?初心者が始める前に知っておきたい基本
Contents
新NISAとは、株式や投資信託などへの投資で得られた利益が非課税になる制度です。
通常、株式や投資信託を売却して利益が出たり、配当や分配金を受け取ったりすると、約20%の税金がかかります。
NISA口座で対象商品を購入した場合は、こうした運用益が非課税になります。
2024年から始まった現在のNISAでは、非課税で保有できる期間が無期限になり、制度自体も恒久化されました。
新NISAでできること
新NISAでは、投資信託や上場株式などに投資できます。
最大の特徴は、NISA口座で購入した対象商品から得られる利益が非課税になることです。
例えば、100万円で購入した商品が150万円になり、50万円の利益が出たとします。
通常の課税口座なら、その利益に対して税金がかかります。
一方、NISA口座で対象商品を購入していれば、その50万円の利益は原則として非課税です。
現在のNISAには、生涯を通じた非課税保有限度額として1,800万円が設定されています。
また、保有商品を売却した場合は、その商品の取得金額に相当する非課税保有限度額が翌年以降に復活し、再利用できます。
ただし、NISAは「利益が保証される制度」ではありません。
税金が優遇される制度であって、購入した投資信託や株式の価格が下落すれば損失が出る可能性があります。
つみたて投資枠と成長投資枠の違い
新NISAには、
つみたて投資枠
と
成長投資枠
の2種類があります。
つみたて投資枠は、長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託が対象です。
年間投資枠は120万円です。
一方、成長投資枠では、一定の投資信託に加えて国内外の上場株式など、より幅広い商品に投資できます。
年間投資枠は240万円です。
2つの枠は併用できるため、合計すると年間最大360万円まで投資できます。
初心者の場合、最初から年間投資枠をすべて使う必要はありません。
まずは少額の積立から始め、投資に慣れてから金額を増やしても問題ありません。
新NISAを利用するメリット
新NISAの大きなメリットは、長期的な資産形成に利用しやすいことです。
主な特徴として、
- 運用益が非課税
- 非課税保有期間が無期限
- 制度が恒久化
- つみたて投資枠と成長投資枠を併用可能
- 売却した商品の取得金額分の非課税保有限度額を翌年以降に再利用できる
などがあります。
特に初心者にとって利用しやすいのが、毎月一定額を投資する「積立投資」です。
一度積立設定をしておけば、毎月自動的に購入できる金融機関も多いため、毎日の株価を見ながら売買する必要はありません。
新NISAの始め方を初心者向けに5ステップで解説
ここからは、実際に新NISAを始める手順を見ていきましょう。
大きく分けると、次の5ステップです。
STEP1:金融機関を選ぶ
STEP2:NISA口座を申し込む
STEP3:口座へ入金する
STEP4:投資商品を選ぶ
STEP5:積立金額を決めて購入する
順番に見ていきます。
金融機関を選んでNISA口座を開設する
最初に、NISA口座を開設する金融機関を選びます。
NISA口座は、証券会社や銀行などで開設できます。
ただし、どこで開設しても同じというわけではありません。
金融機関によって、
- 取扱商品
- 投資信託の本数
- 国内株・外国株の取扱い
- 手数料
- 積立設定の方法
- クレジットカード積立への対応
- アプリの使いやすさ
などが異なります。
特に将来的に個別株やETFにも投資してみたい人は、取扱商品の種類を確認しておきましょう。
NISA口座は原則として1人1口座です。ただし、金融機関は年単位で変更できます。
2026年時点では、原則として日本国内に住む18歳以上の人がNISAを利用できます。
なお、2027年からは0〜17歳についても、一定の条件でつみたて投資枠を利用できる制度拡充が予定されています。
金融機関を決めたら、Webサイトやアプリから口座開設を申し込みます。
一般的には、
本人確認書類
マイナンバー確認書類
銀行口座情報
などを準備して手続きを進めます。
金融機関によって具体的な手続きは異なるため、画面の案内に従ってください。
口座へ入金して投資商品を選ぶ
NISA口座が利用できるようになったら、次は投資資金を証券口座などへ入金します。
銀行口座と証券口座を連携すると、入金手続きを簡単にできる金融機関もあります。
その後、購入する商品を選びます。
ここで初心者がよく迷うのが、
「何を買えばいいのかわからない」
という問題です。
重要なのは、いきなり「一番儲かりそうな商品」を探すことではありません。
まず、
何のために投資するのか
を考えてみましょう。
例えば、
「10年以上かけて老後資金を作りたい」
のであれば、短期間で大きな利益を狙う必要はありません。
長期間保有でき、自分が理解できる商品を選ぶことが重要になります。
積立金額を決めて購入を始める
商品を選んだら、いよいよ購入します。
つみたて投資枠を利用する場合は、
「毎月1万円」
「毎月3万円」
など、自分で積立金額を設定します。
ここで初心者におすすめしたい考え方は、
最初から無理をしない
ことです。
新NISAには年間最大360万円の投資枠がありますが、これは「360万円投資しなければならない」という意味ではありません。
年間10万円でも、30万円でも構いません。
大切なのは、家計に負担をかけず、長く継続できる金額にすることです。
例えば毎月1万円なら、年間投資額は12万円です。
まずは小さく始め、値下がりを経験したときに自分がどう感じるのかを確認してみるのもよいでしょう。
新NISA初心者は何を買えばいい?商品選びの考え方
新NISAを始める人が最も悩みやすいのが、商品選びです。
証券会社の画面を見ると、非常に多くの投資信託や株式が並んでいます。
しかし、初心者がすべての商品を分析する必要はありません。
まずは商品を選ぶための基本的な考え方を身につけましょう。
初心者は長期・積立・分散を意識する
資産形成の基本としてよく使われる考え方が、
長期・積立・分散
です。
「長期」は、短期間の値動きだけで判断せず、長い期間をかけて資産形成すること。
「積立」は、一度に大きな金額を投資するのではなく、一定額を継続して投資すること。
「分散」は、一つの会社や一つの資産だけに集中せず、複数の企業・国・地域などへ投資することです。
もちろん、長期・積立・分散を行えば必ず利益が出るわけではありません。
しかし、初心者が特定の会社の株式だけに資金を集中させるより、リスクを管理しながら投資を続けやすくなります。
投資信託を選ぶときに確認したいポイント
投資信託を選ぶ場合は、少なくとも次の点を確認してみましょう。
①何に投資しているのか
日本株なのか、米国株なのか、世界中の株式なのか。
まず投資対象を確認します。
②どのような指数や運用方針なのか
インデックス型なら、どの指数への連動を目指しているのか確認します。
③コストはいくらか
長期投資では、運用中にかかる信託報酬などのコストも重要です。
一見すると小さな差でも、長期間になると運用結果に影響します。
④どの程度分散されているか
1本の商品で、多くの国や企業へ分散投資できる投資信託もあります。
⑤自分で仕組みを説明できるか
意外に重要なのがこれです。
「なぜこの商品を買うのですか?」
と聞かれたとき、
「人気ランキング1位だったから」
だけではなく、
「世界中の企業に分散して長期保有したいから」
など、自分の言葉で説明できる商品を選びましょう。
金融庁は、つみたて投資枠の対象となる商品を公表しています。2026年8月18日時点の対象商品一覧も金融庁サイトで確認できます。
無理のない積立金額から始める
「毎月いくら積み立てればいいですか?」
という質問に、すべての人に当てはまる正解はありません。
収入、貯蓄額、年齢、家族構成、住宅購入予定などによって適切な金額は変わります。
例えば、
毎月5万円なら続けられる人もいれば、
毎月5,000円から始めたほうが安心な人もいます。
重要なのは金額の大きさではなく、
下落相場でも続けられる金額か
という点です。
投資を始めた直後に株価が20%、30%下がる可能性もあります。
そのとき生活に困るほどの金額を投資していると、安値で売却せざるを得なくなる可能性があります。
まずは余裕資金から始めましょう。
初心者が新NISAを始めるときの注意点
新NISAには税制上のメリットがありますが、NISAを使えば自動的に資産が増えるわけではありません。
初心者ほど、次の3点に注意してください。
生活資金まで投資に回さない
最も避けたいのが、生活に必要なお金まで投資してしまうことです。
株式や投資信託は、必要なときに値下がりしている可能性があります。
例えば半年後に必要になる予定の、
生活費
家賃
教育費
住宅購入資金
自動車購入資金
などを株式投資に回してしまうのは慎重に考えるべきです。
まず生活に必要な現金を確保し、そのうえで余裕資金をNISAに回すのが基本です。
短期間の値動きだけで売買しない
投資を始めると、毎日株価を確認したくなるかもしれません。
昨日より3%下がった。
ニュースで株価暴落と言っている。
SNSで「今すぐ売るべき」と書かれている。
こうした情報を見るたびに売買すると、当初の投資方針が崩れてしまいます。
特に長期の資産形成が目的なら、
「今日上がるか」
ではなく、
5年、10年、20年という期間で何を目的に投資しているのか
を意識することが重要です。
自分に合った金融機関や商品を選ぶ
「みんなが使っているから」
「SNSで紹介されていたから」
という理由だけで、金融機関や商品を選ぶ必要はありません。
人によって必要なサービスは違います。
投資信託だけを積み立てたい人。
日本株にも投資したい人。
米国株にも投資したい人。
アプリの使いやすさを重視する人。
自分がこれからどのような投資をしたいのかによって、金融機関選びも変わります。
また、同じNISAでも金融機関によって取扱商品が異なります。
口座を開設する前に、
「自分が購入したい商品を扱っているか」
を確認しておきましょう。
まとめ|新NISAは「小さく始める」ことから
新NISAを始める流れをもう一度整理します。
1.金融機関を選ぶ
2.NISA口座を開設する
3.投資資金を入金する
4.商品を選ぶ
5.積立金額を決めて購入する
これだけです。
最初から投資についてすべて理解している必要はありません。
むしろ、投資経験がない人ほど、最初は少額から始めたほうがよいでしょう。
実際に自分のお金を投資すると、
「株価が下がったとき自分はどう感じるのか」
「毎月いくらなら無理なく継続できるのか」
といったこともわかってきます。
新NISAで大切なのは、年間360万円の投資枠を急いで埋めることではありません。
自分の目的に合った投資を、無理なく長く続けることです。
まずは金融機関を比較し、NISA口座を開設するところから始めてみましょう。
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※本記事は新NISAの一般的な仕組みを説明するもので、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な投資判断はご自身で行ってください。