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「個人投資家が儲かる売買システムを作るなんて不可能」
以前、筆者もそのように考えていましたが、実は、誰でも売買システムを構築できる方法があります。
それが、ロケットの父と言われた故糸川英夫博士が開発された
「システム分解・システム合成法」。
ロケットの父、糸川英夫博士とは?
投資には関係ない話ですが、とにかく天才と呼ぶにふさわしい人です。
若い頃は、中島飛行機に入社し、帝国陸軍の九七式戦闘機、一式戦闘機 隼、二式単座戦闘機 鍾馗などを設計、アメリカ空軍の戦闘機を落としまくる。戦後は、20分で太平洋横断する旅客機「ハイパーソニック輸送機」の開発。1955年からはロケットの開発。
1999年に亡くなられますが、2003年には、小惑星 25143 が糸川の名にちなんでイトカワと命名。この小惑星が「イトカワ」と命名されたのは、日本の探査機はやぶさが打ち上げられて三ヶ月後で、探査機がこの小惑星を探査する事が決定した後のこと。糸川の名前がつけられた小惑星イトカワに、糸川が設計した戦闘機(隼)と同名の探査機が着陸したことになりました。2010年にはやぶさは地球に帰還しますが、3本もの映画がつくられました。
さて、その糸川博士が凡人でも画期的な商品やサービス、システムが構築できるようにと考えられた方法が「システム分解・システム合成法」です。
システム分解・システム合成法とは?
例えば、画期的な腕時計を開発することとなったとしましょう。
その場合、まず、最初に腕時計という商品の機能を分解します。
- 時刻を知らせる
- 装身具としての文字盤
- 腕に装着するためのベルト
まず、時計なので、時刻を知らせる機能が必要です。
現在の主流はデジタル表示か、長針と短針の組み合わせがメインですが、音声で知らせる方法もあります。
これで、
- デジタル表示
- 長針と短針の組み合わせ
- 音声案内
の3通りの案が出来上がりました。
続いて文字盤です。
こちらも現在の主流は金属板+ガラス、プラスチック+ガラスが主流ですが、貝殻を文字盤にしている時計もあったと思います。
- 金属板+ガラス
- プラスチック+ガラス
- 貝殻
こちらも3通りの案が出来上がりました。
ベルト
こちらも現在の主流は皮か、ゴム製ですが、紐でもいいのかもしれません。
- 皮
- ゴム
- 紐
こちらも3通りの案が出来上がりました。
そして、これらを単純に組み合わせます。
そうすると「時刻を知らせる 3案」×「文字盤 3案」×「ベルト 3案」で合計27種類の案ができあがります。
この案の中からベストな方法を選択するという方法がシステム分解・システム合成法です。
システム分解・システム合成法を使った売買ルールの作り方
それでは、このシステム分解・システム合成法を使って投資の売買ルールを構築していきましょう。
投資の場合であれば、要素を分解すれば、以下のように分けられるでしょう。
- 銘柄選定方法
- エントリー方法
- イグジット方法
- 損切方法
この4つの要素について、いくつかのアイデアを組み合わせていきます。そうすれば、いくつか実用に耐えうる売買ルールが見つかるでしょう。
銘柄選定方法
成長株投資
成長株投資と言っても、何を基準に投資するのか様々な方法がありますが、例えば、ウォーレン・バフェット氏が好んで使っている指標にROEがあります。
ROE(Returu on Equity)=株主資本利益率=税引き後利益÷株主資本
例えば、あなたがマンション投資をするとしたとしましょう。
購入価格は2,000万円で、そのうち500万円を自己資金で用意し、残り1,500万円を銀行から借り入れました。
家賃収入から修繕費や金利・税金を差し引くと、年間利益は150万円になりました。
この場合のROEは150万円÷500万円=30%となります。
500万円の投資で毎年150万円ものリターンがあれば、かなり美味しい投資案件ですよね。
そして、実際に上場企業でも毎年30%を超えるようなROEを実現している会社があります。そして、それらの会社の株は、毎年かなりの勢いで上昇していきます。ROEランキングの上位10社から銘柄を選択するという方法はかなり有益だろうと思います。
割安株投資
こちらもPERやPBRなど様々な基準があります。しかし、PERやPBRは、業種によって、かなりのバラツキがあります。
例えば、トヨタ自動車のPBRは2020年6月13日時点では0.94倍と解散価値の1倍を切った水準になっています。
一方、成長株の代表格であるMonotaROのPBRは26.65倍となっています。また、2020年度はコロナの影響により、業績予想を発表していない会社が数多くあります。したがって、ある時点でのPERやPBRだけでは割安かどうかを判断できません。
一方、逆張りを好む投資家に好まれる指標が25日移動平均線からの乖離率です。
つまり現在の株価が25日移動平均線からどの程度かけはなれているかを示す指標です。不祥事が発生したといったような悪材料がないにも関わらず、終値が25日移動平均線から10%以上かけ離れていれば、今後の反発が見込みやすいとされています。
日経平均先物
個別株ではなく日経平均先物に投資する方法もあります。
FX
同様に、FX投資という方法もあります。
エントリータイミング
銘柄の選定以上に重要なのが、いつ、その株を買うか(空売りの場合は売り)というエントリータイミングです。
個人投資家の中には、上がる株を探すことばかりに集中する人がいますが、どんな株でも毎年ある程度の変動があります。どんな銘柄や市場であっても、安い時期に買って、高い時に売れば、利益になりますから、エントリータイミングの選定は非常に重要になります。
移動平均を利用する
トレンドフォロー型売買を好む投資家によく利用される方法が移動平均を利用する方法です。
つまり、短期の移動平均線(例えば25日移動平均線)が下から長期の移動平均線(例えば75日移動平均線)を上抜いた翌日の始値で買うといった方法です。
成長株投資の場合には、1回の売買で50%以上もの利益になる場合があります。ただし、一般的に勝率は30~40%と言われていますので、損切を遵守できることが絶対条件です。
ブレイクアウト法を利用する
1960年代に米国の投資家、リチャード・ドンチャン氏が提唱した方法で氏の名前を取って、ドンチャン・ブレイクアウトともいわれています。
これも、過去n日間の最高値を更新したら買うという、トレンドフォロー型の手法です。
騰落レシオが60以下で買う
騰落レシオとは、値上がり銘柄数/値下がり銘柄数を計算してパーセント表示するテクニカル指標です。
「5日間の値上がり銘柄数の合計/5日間の値下がり銘柄数の合計」を計算したものを「5日騰落レシオ」といい、「25日間の値上がり銘柄数の合計/25日間の値下がり銘柄数の合計」を計算したものを25日騰落レシオと呼びます。
25日騰落レシオが60を下回るようなケースは、ごく稀ですが、そういった時期であれば、相場の底は近いとされています。
25日移動平均線と10%以上乖離している銘柄数が50以上
株やFXに関する書籍を数多く執筆しているサンチャゴ氏によれば、25日移動平均線と10%以上乖離している銘柄数が50以上ある日に逆張りで投資をすれば、60%を超える確率で利益になるそうです。
詳しくは以下の本を参照してください。
イグジットタイミング
投資で重要なのは損小利大と言われています。特に、トレンドフォロー型売買の場合には、そもそも勝率が低いため、勝つ時には大きく勝たなければ、トータルで利益になりません。
投資を開始した頃は、利益が少し出ると、すぐに売ってしまいたくなりますが、できるだけ利益を延ばすルールが必要です。
移動平均を利用する
エントリータイミングと同じ方法を利用する方法です。
エントリーでもイグジットでも同じ方法を採用するならば、常に、売り玉、もしくは、買い玉を持っていることになります。
ブレイクアウトを利用する
エントリータイミングと同じ方法を利用する方法です。
トレーリングストップを採用する
トレーリングストップとは相場が上昇するに連れてストップポイントも上昇させていく方法です。相場が上がるにつれて、ストップポイントも引きずって上げていくところから、トレーリング(ひきずる)ストップと呼ばれています。
例えば、ある株を1,000円で購入し、株価は順調に上昇していきました。
そして、高値から株価が5%安くなれば売ることにします。翌月、株価は1,500円の高値をつけました。ただし、その1週間後に1,425円まで下がりました。高値から5%下がりましたので、1,425円で売ります。
これがトレーリングストップです。
もちろん、その後、再度、大幅上昇する可能性もありますが、トレンドに長くついていくことができるイグジット方法です。
エントリー後、n日でイグジット
エントリー後、時間を決めてイグジットする方法もあります。
例えば、寄付きで買って、引けで決済する方法や、買ってから5日後の寄りで決済する、といった方法です。
損切
損切しない
ウォーレン・バフェット氏のようなバイ・アンド・ホールド型のような長期投資の場合には株価が下がっても損切しないという方法もあります。
バフェット氏のやり方をシステム合成で表現するならば、
- 銘柄選定:成長株
- エントリー:騰落レシオが60以下(相場全体が下がっている時)
- イグジット:しない
- 損切:しない
上記のような売買ルールとなります。
資金の2%ルールを適用
多くのアメリカの成功した投資家が1回の売買につき、資金全体の2%以下のリスクしか取らないことを勧めています。
例えば、資金が100万円で1,000円の株を1,000株購入した場合には、株が20円下がっただけで売却しなければなりません。
さすがに、2%では1日の間に変動する可能性があります。
この場合、複数銘柄に投資をすれば、2%ルールを守ることができます。
例えば、
A株 1,000円×400株=400,000円
B株 1,000円×300株=300,000円
C株 1,000円×300株=300,000円
合計 1,000,000円
どの株も5%下がれば、損切することとします。
この場合、最も投資金額の大きいA株でも損失幅は400,000円×5%=20,000円となり、資産全体の2%以内に収まります。
5%逆行すれば損切
どの株もとにかく5%(あるいは、n%)逆行すれば、損切します。
システム合成
それぞれのシステムで複数の案ができました。後は、これらを機械的に組み合わせ、その中で実用に耐えると思われるものをテストしていきます。
銘柄選定 4案
- 成長株
- 割安株
- 日経平均先物
- FX
エントリータイミング 3案
- 移動平均
- ブレイクアウト
- 移動平均との乖離率
イグジットタイミング 4案
- 移動平均
- ブレイクアウト
- トレーリングストップ
- エントリー後、n日でイグジット
損切 3案
- 損切しない
- 2%ルール
- 5%
これで合計4×3×4×3=144通りの売買ルールが出来上がりました。
その中から自分の興味のある売買ルールを抜き出します
筆者の場合は、以下のアイデアが使えそうなルールとして残りました。
NO | 銘柄選定 | エントリー | イグジット | 損切 | 判定 |
8 | 成長株 | 移動平均 | トレーリングストップ | 2%ルール | ◎ |
72 | 割安株 | 移動平均との乖離率 | n日でイグジット | 5% | ◎ |
74 | 日経平均先物 | 移動平均 | 移動平均 | 2%ルール | ◎ |
83 | 日経平均先物 | 移動平均 | n日でイグジット | 2%ルール | ◎ |
98 | 日経平均先物 | 移動平均との乖離率 | 移動平均 | 2%ルール | ◎ |
後は、これらのルールが実際に利益を出せるのか、バックテスト・フォワードテストを実施して検証していきます。
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