「少しお金が貯まったけど、銀行に定期預金をしても、ほとんど金利はつかない。株をやってみたいけど、知識はない。どうしようかしら」
と思っている主婦の方も多いと思います。
この記事では、これから株式投資をはじめようという主婦のための方法を書いています。
経済に詳しくなくても大丈夫
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株をするには、経済に詳しくないと。
そう思われるかもしれませんが、実は、経済の知識と株で儲けられるかは、あまり関係がないのです。
短期的には企業の業績と株価は、ほとんど関係がない
2019年2月1日、ソニーは2018年度第三四半期の業績を発表しました。
「2018年度3期分の連結業績では、営業利益は8115億円、純利益は8284億円と、前年同期比で63%増益。2018年度通期の純利益予測についても、8350億円と、2018年10月見通しからさらに1300億円上積みしている」
このニュースを見る限り、絶好調に見えますよね。
このニュースの発表の翌日、ソニーの株価はたったの1日で8%も下げました。その翌日も下げ、さらには、その翌々日も下げ、3日で11%も下げました。
100株保有していれば、たったの3日間で約65,000円の損失です。
全体としては悪くなかったものの、2018年10ー12月期にモバイルや金融、半導体などが減益となったのは想定外だったというアナリスト(金融機関で企業の経営分析を仕事としている人)の話がインターネットで掲載されていました。
もうひとつモーターを作っている日本電産という会社があります。
スピードスケートの高木菜那(お姉さんのほうです)さんが所属している会社と言えば、記憶にある方も多いと思います。
さて、こちらの会社は、その少し前の2019年1月7日に決算予想を発表しました。
「2019年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比14%減の1120億円になる見通しだと発表した。従来予想(12%増の1470億円)から一転して減益となる」
このニュースを見る限り、株は下がりそうですよね。
結果、株価は、翌朝の寄付きこそ、安かったものの、その後は、ドンドン上昇を続け、約2週間で、8%ほどの上昇となりました。
翌日の日経新聞には、「日本電産の永守会長が減益発表をすると、相場が底を打つというジンクスがある」という記事が出ていました。
投資信託を運用しているファンドマネージャーやアナリスト、日本経済新聞の記者は、当然、経済について深い知識を持っています。
しかし、これらのニュースから分かるように、新聞に出てくる理由は、株価が上がったり、下がったりした後の後付けの理由なのです。
つまり、短期的な株の値動きと経済の知識はほとんど関係がないのです。
だから、経済に詳しくなくても全く問題ありません。
プロのファンドマネージャーでも日経平均の伸び率以上に儲ける人は少ない
例えば、自分が投資信託を持っていたとして、その投資信託の運用成績が良かったか悪かったかのは、どうすれば分かるでしょうか?
国内株式中心に運用している投資信託であれば、日経平均の伸びと比べて、それを上回っていれば、優秀とされています。
しかし、考えてみれば、これはおかしいと思われませんか?
高い給料をもらっているファンドマネージャーが、ある意味、何も考えずに日経平均全体に投資していたのと同じ程度の成績を残せれば優秀と言われるのですから。
つまり、深い経済の知識があったとしても、必ず儲けられるわけではないのです。
主婦のメリットを活かしたやり方で株式投資しよう
プロでも儲けられないなら、普通の主婦では、とても儲けられない?
と思われるかもしれません。
しかし、主婦の方は、主婦ならではの得意なことを活かした方法で売買をすればいいのです。
一般に以下の事柄に関しては、主婦のほうが得意と言われています。
価格変動に敏感
正直言って、男性はあまり価格変動に敏感ではありません。
ほとんどの男性は、スーパーに行っても、キャベツ、ほうれん草、ダイコン等の値段が高くなっているのか、安くなっているのか、よく分からないのです。
主婦の方ならば、日常的に「最近、キャベツが異常に高いから、買うのは止めよう」といった判断をされていると思います。
この価格変動の感覚を株式投資でも利用するのです。
株と野菜は違うと思われるかもしれませんが、価格が上下動するという観点からは同じです。
頻繁に野菜の値段を見ていれば、高いか、安いかの判断ができるようになります。
株も銘柄を限定して、少数の銘柄だけ価格をウォッチしていれば、価格が高すぎるか、安すぎるかの判断がつくようになります。
そして、安い時に買って、高い時に売る。
これを繰り返せば、次第に利益が増えてきます。
昔の相場師は、2社か、3社に絞って、その銘柄だけを売買した人も多かったようです。
流行に敏感
同様に、新製品や新しいお店にも主婦の方のほうが敏感です。
「これは、いい」と思う店や商品があれば、そういった会社が上場しているかどうか調べて、その会社の株を買うのもひとつの方法です。
どんな株を買えばいいの?
一般には、これから上昇する株を探して買うのがいいと思われています。
しかし、最初に述べたように、そんなことはプロのファンドマネージャーであっても難しいのです。
それよりも主婦ならではの利点を活かした銘柄選びをすべきなのです。
好きな会社の株を買う
まず、最初にオススメするのが好きな会社の株を買うことです。
例えば、
- 外食が好きで、すかいらーくによく行くならば、すかいらーくの株
- 三越伊勢丹が好きならば、三越伊勢丹の株
- 資生堂が好きなら、資生堂の株
を買います。
ただし、この際、ひとつだけ注意点があります。
証券会社に口座を開くと、株価チャートを見ることができます。
株価チャートを見て、比較的、規則的な動きをしている会社の株を選びます。
乱高下している会社の株を選んではいけません。
下の図は、すかいらーくHDの株価チャートです。
一般のローソク足に加えて、5日移動平均線と25日移動平均線を表示しています。
動きの緩やかな折れ線が25日移動平均線。ジグザグの折れ線グラフが5日移動平均線です。
一貫して右上がりですが、時々、大きく下げています。
青色の長いローソク足が何本か出て大きく下げ、その後、ローソク足が5日移動平均線を上回ると上昇トレンドに入るような傾向があるようです。
チャートを見て、こういった何らかの傾向がある株を選びます。
株主優待チケットがもらえる会社の株を選ぶ
たとえば、すかいらーくの株価は2019年2月5日現在1,825円です。
100株、182,500円で購入できます。
そして、年2回、3,000円の割引チケットがもらえます。
3,000円×2回÷182,500円=3.2%
これだけでも、銀行に定期預金しているよりも、いいですよね。
配当が高い会社の株を買う
日産自動車など年5%近い配当を出す会社もあります。
すかいらーくもかなりの配当で2017年度は38円/株の配当でした。
1825円で購入したとしても、約2%の配当となります。
優待チケットと合わせると、5%以上にもなります。
株は、いつ買えばいいの?
答え:安いときに買って、高いときに売ります。
すかいらーくの場合で言えば、株価が下がってきて、次に、5日移動平均線が横ばいになって、さらに、5日移動平均線が25日移動平均線を上抜いたところ(ゴールデンクロスと呼びます)で買います。
こうすれば、株価が安くなって、上昇トレンドに移ったところで、買えます。
もちろん、常に、うまく行くわけではないので、失敗した時に備えて、買った後に、逆指値注文を入れます。逆指値注文の詳細については、こちらの記事を参照ください。→ 株初心者のための株の注文方法 指値・成行・逆指値注文の使い方
また、全ての銘柄がこのルールに当てはまるわけではないので、移動平均線の日数を変更したりして、ポイントを見つけてください。
こんな単純なルールでも年間10%程度の利益になります。
株価が10%上昇すれば利食いといったルールを追加し、配当や株主優待チケットと合わせれば、年利20%相当にもなります。
証券口座を開設しよう
まずは、証券口座を開設しましょう。
口座開設自体は無料なので、口座を開設し、チャートも見て、購入銘柄の候補が決まったあとで、入金しても遅くはありません。
現在、私が使っているのはGMOクリック証券です。
売買手数料も最安レベルですし、チャートも見やすいので、オススメです。
口座を開設し、入金すると、すぐに売買したくなります。
しかし、お目当ての株が安くなってから買いましょう。
やってはいけない3つのポイント
上記の手順を守れば、少しずつ、資産が増えていきます。
しかし、以下のようなことをやれば、ドンドン資産が減っていきます。
自分で銘柄を選ばない
インターネットや雑誌のニュースで取り上げられている銘柄は、ハイリスク・ハイリターンの銘柄が多いのです。
自分の知らない会社を選んでも、主婦の強みである価格の変動感覚が使えないのです。
たとえば、果物でもドリアンが安くなっている!」とは分からないですよね。
自分のよく知っている会社の株を買いましょう
これでも、上達すれば、年間10%~20%もの利益が期待できるのです。
安くなるまで待たない
自分のよく知っている銘柄をいくつか選んだら、安くなるのを待ちましょう。
どんな株でも1年間上がり続けることは、ほとんどありません。
辛抱強くお目当ての銘柄が安くなるまで待ちましょう。
損切しない
いくら株式投資に上達しても、損失は避けられません。
損切ポイントを決めて、買った価格よりも〇%下がったら、売るというルールを徹底しましょう。
これらのルールを守って、株式投資をすれば、資産は次第に右肩上がりで増えていきます。