残念ながら、投資の世界では、
まだまだ怪しげな投資スクールや金融商品が
存在しているのが実態です。
投資詐欺も毎年発生しています。
この記事では、怪しげな金融商品や投資スクールの見分け方を説明します。
①運用利回りや確率に基づく期待値を説明しない
ウェルスナビなどの大手投資信託会社の場合、
過去〇〇年の運用実績を説明しています。
もちろん、これも未来の成績がどうなるか分かりませんし、
成績の特にいい期間をくり抜いて説明しているケースがほとんどですが、少なくとも嘘はついていません。
過去の運用実績に基づいて説明を行っています。
しかし、単に、パワーポイントにチャートを表示し、
「この銘柄は、ここで買って、ここで売れば、資金が3倍になった」
などという説明しかしないスクールも多数あります。
これは、普通に考えれば、どう考えても怪しいでしょう。
よく言われるチャートの形、
ヘッド・アンド・ショルダーやダブルボトムも過去のチャートを使えば、
いくらでも都合のいい説明ができます。
なんらかの根拠に基づく
運用利回りや期待値を説明できない
投資スクールや金融商品は疑ったほうがいいでしょう。
②メリットしか説明しない
100%勝てる投資などありません。
にもかかわらず、
最大ドローダウン(資産がピークから、どのくらい減るか?)や
連敗数を説明しないのは片手落ちでしょう。
ただ、これに関しては、
ウェルスナビなどの大手投資信託会社でも、
リーマンショック時は資産が50%以上減少したことを
あえて説明していないのです。
リスクに関しては、とても小さい字で
運用成績は保証するものではありません
と書いているだけなのです。
当該運用パフォーマンスは過去データに基づき計算されたものであり、
将来の運用成果等について示唆・保証するものではありません。
③数値の根拠があいまい
株価が2倍、3倍、10倍といった広告も多数あります。
あるいは、給料以上に稼いでいる人も多いという広告もあります。
しかし、具体的に
何銘柄推薦して、
株価が2倍以上になった銘柄が〇〇銘柄
損失となった銘柄が△△銘柄
トータルでいくらの利益になったと
説明している投資スクールは
ほとんどないのです。
また、給料以上に儲かるといっても
資産の額や給料は人によって違います。
親から1億円の遺産を受け継いだ人ならば、
投資信託に預けて年間4%程度の利回りだったとしても
年間400万円以上の利益になります。
年間利回りや最大ドローダウンが
説明されていなければ
本当に儲かっているのかどうか
分からないのです。
期待値や確率思考に基づく投資を行っていきましょう。