「新NISAを使って1億円を作ることはできるのか?」
新NISAを始めた人の中には、将来的に5,000万円、あるいは1億円という資産を目標にしている人もいるでしょう。
結論から言えば、新NISAで資産1億円を作ることは制度上可能です。
ただし、新NISAに1億円を入金できるわけではありません。
重要なのは、
限られた投資元本を、長期間運用してどこまで増やせるか
という考え方です。
この記事では、
- 毎月5万円・10万円・30万円を投資した場合
- 年利10%・15%・20%・25%・30%の場合
- 私自身の新NISA口座550万円からスタートした場合
について、1億円までの道のりをシミュレーションします。
※シミュレーションは一定の利回りで運用できたと仮定した単純計算です。実際の投資成績を保証するものではありません。
新NISAで資産1億円を目指すことはできる?
Contents
1億円を目指すうえで知っておきたい新NISAの仕組み
現在の新NISAでは、年間投資枠は、
- つみたて投資枠:年間120万円
- 成長投資枠:年間240万円
となっており、両方を利用すれば年間最大360万円まで投資できます。
非課税保有限度額は合計1,800万円で、そのうち成長投資枠で利用できるのは最大1,200万円です。
非課税保有期間は無期限です。
ここで重要なのは、
「1,800万円までしか運用できない」のではない
ということです。
1,800万円は取得価格ベースの投資枠です。
たとえば1,800万円で購入した株式や投資信託が、その後5,000万円、1億円へ値上がりしたとしても、その運用益についてNISAの非課税メリットを受けることができます。
つまり、
新NISAで1億円を作るには、1,800万円の元本をどこまで育てられるか
が重要になります。
投資元本だけでなく運用益を増やすことがポイント
1億円を現金だけで作ろうとすると大変です。
毎月10万円を貯金しても、
1億円 ÷ 10万円 = 1,000カ月
約83年かかります。
しかし、投資には複利があります。
運用で増えた利益が再び利益を生み始めるため、運用期間が長くなるほど「自分が入れたお金」より「運用で増えたお金」の割合が大きくなっていきます。
1億円を目指す場合、この複利を利用することが非常に重要です。
1億円到達までの期間は利回りと積立額で変わる
当然ながら、
積立額が大きいほど、1億円には早く到達します。
同時に、運用利回りによっても大きな差が生まれます。
ただし、利回りを高く設定すればよいという話ではありません。
高いリターンを狙えば、一般的には価格変動も大きくなります。
年利20%、25%、30%といった数字を長期間維持することは非常に難しいため、以下のシミュレーションは「もし実現できたらどうなるか」という参考値として見てください。
1億円を作るには毎月いくら積み立てればいい?
ここでは0円から始め、新NISAの非課税保有限度額1,800万円まで投資し、その後は追加投資をせず運用を継続すると仮定します。
毎月5万円を積み立てた場合
毎月5万円なら年間60万円です。
| 想定年利 | 1億円まで |
|---|---|
| 10% | 約29年9カ月 |
| 15% | 約22年11カ月 |
| 20% | 約19年 |
| 25% | 約16年5カ月 |
| 30% | 約14年7カ月 |
毎月5万円でも、長期間高いリターンを維持できれば1億円は計算上可能です。
特に重要なのは、金額よりも時間を味方につけることでしょう。
毎月10万円を積み立てた場合
毎月10万円なら年間120万円です。
| 想定年利 | 1億円まで |
|---|---|
| 10% | 約24年8カ月 |
| 15% | 約18年7カ月 |
| 20% | 約15年4カ月 |
| 25% | 約13年5カ月 |
| 30% | 約12年 |
年利10%でも約25年。
20%なら約15年という計算になります。
積立額を2倍にすると単純に期間が半分になるわけではありませんが、1億円到達までの時間はかなり短くなります。
毎月30万円を積み立てた場合
毎月30万円なら年間360万円です。
これは、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせた新NISAの年間投資上限に相当します。
| 想定年利 | 1億円まで |
|---|---|
| 10% | 約20年6カ月 |
| 15% | 約14年8カ月 |
| 20% | 約11年10カ月 |
| 25% | 約10年 |
| 30% | 約8年10カ月 |
興味深いのは、元本を早く投入するほど、複利が働く期間も長くなることです。
資金に余裕がある人にとっては、
「いくら投資するか」だけでなく「いつ投資するか」
も重要になります。
新NISAで1億円になるまでをシミュレーション
ここからは私自身の新NISA口座を例に考えてみます。
私は2025年4月から新NISAで投資を始めました。
これまでの投資元本は約370万円。
現在の評価額は約550万円です。
つまり、単純な元本との差額では、
約180万円増えています。
元本370万円に対して約48.6%の増加です。
ただし、370万円を最初に一括投資したわけではないので、48.6%をそのまま年利と考えることはできません。
そこで、現在の550万円をスタート地点として、
今後、
成長投資枠:年間240万円
つみたて投資:年間60万円
合計:年間300万円
を投資していくケースを考えてみます。
すでに370万円を投資しているため、新NISAの総枠1,800万円までの残りは、
1,430万円
です。
今回は単純化して、この1,430万円を月25万円ずつ投資し、総投資元本が1,800万円になった後は追加投資せず運用を続けるものとします。
※実際には成長投資枠には1,200万円の上限があるため、これまで370万円を「つみたて投資枠」と「成長投資枠」のどちらで購入したかによって、今後の年間240万円+60万円という配分は途中で調整が必要になる可能性があります。
年利10%で運用した場合
現在550万円からスタートし、今後1,430万円を追加投資。
年利10%で運用できた場合、
約18年8カ月で1億円
という計算になります。
5年後:約2,729万円
10年後:約4,396万円
1億円到達:約2045年
10%でも、時間をかければ1億円が見えてきます。
年利15%で運用した場合
年利15%なら、
約13年3カ月で1億円
です。
5年後:約3,194万円
10年後:約6,424万円
10%と15%。
わずか5ポイントの違いですが、長期間になると複利によって大きな差になります。
年利20%で運用した場合
年利20%なら、
約10年5カ月で1億円
です。
5年後:約3,728万円
10年後:約9,276万円
ほぼ10年で1億円が見えてきます。
ただし、年利20%を10年間続けるのは簡単ではありません。
ここが非常に重要です。
年利25%で運用した場合
年利25%なら、
約8年9カ月で1億円
です。
5年後:約4,340万円
10年後:約1億3,245万円
複利の威力がかなり大きくなります。
年利30%で運用した場合
仮に、現在私が目標としている年利30%程度の運用を今後も実現できた場合、
約7年8カ月で1億円
という計算になります。
5年後:約5,039万円
10年後:約1億8,709万円
一覧にすると次のようになります。
| 想定年利 | 5年後 | 10年後 | 1億円到達 |
|---|---|---|---|
| 10% | 約2,729万円 | 約4,396万円 | 約18年8カ月 |
| 15% | 約3,194万円 | 約6,424万円 | 約13年3カ月 |
| 20% | 約3,728万円 | 約9,276万円 | 約10年5カ月 |
| 25% | 約4,340万円 | 約1億3,245万円 | 約8年9カ月 |
| 30% | 約5,039万円 | 約1億8,709万円 | 約7年8カ月 |
今回の計算で私自身が改めて重要だと思うのは、
「1億円を作るには、いくら入金するか」だけではない
ということです。
投資元本には限界があります。
しかし、運用益にはNISAの1,800万円という上限はありません。
だからこそ、ある程度の資産ができてからは、
入金力以上に運用力の差が大きくなる
と考えています。
新NISAで1億円を目指すときの注意点
想定利回りどおりに増えるとは限らない
今回、10%から30%までシミュレーションしました。
しかし実際の株価は毎年一定ではありません。
30%上昇する年もあれば、30%以上下落する年もあります。
特に年利20%、25%、30%という高いリターンを長期間維持するのは非常に難しいことです。
シミュレーションを見るときは、
「30%なら8年弱で1億円になる」
と考えるのではなく、
「利回りの差が長期ではこれほど大きな差になる」
と理解するほうがよいでしょう。
非課税保有限度額と1億円の関係を理解する
新NISAの非課税保有限度額は1,800万円です。
しかし、これは時価評価額の上限ではありません。
金融庁は非課税保有限度額を「簿価残高方式」で管理しています。
したがって、1,800万円で購入した資産が値上がりし、
3,000万円、5,000万円、1億円
になっても問題ありません。
1億円を目指すうえで最大のポイントは、この1,800万円をいかに育てるかです。
無理な積立額ではなく長期運用を前提に考える
シミュレーションだけを見ると、
「毎月30万円入れればいい」
「年利30%を目指せばいい」
と思うかもしれません。
しかし、投資で最も避けたいのは、無理をして途中で続けられなくなることです。
生活資金まで株式市場へ投入してしまえば、暴落時に安値で売却しなければならない可能性があります。
まず生活に必要な現金を確保する。
そのうえで、自分が継続できる金額を投資する。
そして、できるだけ長く市場に居続ける。
これが基本だと思います。
私自身も、現在550万円まで育った新NISA口座で、これから毎年300万円程度の追加投資を続ける予定です。
年利30%が今後も続くとは考えていません。
10%になるかもしれません。
マイナスになる年もあるでしょう。
だからこそ、実際の運用結果を記録しながら、
「新NISAで1億円は本当に作れるのか」
を自分自身のお金で検証していきたいと思っています。
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